展示や季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。
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【昆虫の脳を持ち帰って】
2000年10月15日
昆虫の脳はなぜ小さいのか?それは体が小さいからです。では、どうしてからだが小さいのか?これには、いろいろ理由がありそうです。一つには、脊椎動物のような内骨格でなく、外骨格をもっているからだと言われています。体を大きくすると、それに耐えるような機械強度をもった外骨格が必要となり、そうすると体が非常に重くなるのだそうです。体が小さい利点がたくさんあることも挙げられます。慣性が小さいので素早い動きができる、狭い範囲にたくさんの個体数が生息できる、資源の争奪競争が小さくなるなどです。一方、体重に対する体表面積の比率が大きいので外界の影響を受けやすいなど、不利益も当然あります。とくに、小さな脳で、歩行や飛行、生殖行動などいろいろなことをしなくてはならないのは大変なことでしょう。どうしてこんなことが可能なのでしょうか?昆虫の脳に特有の工夫があるに違いありません。これについては、申し訳ないのですが調査不足でまだ書けませんが、展示では何らかの答え(仮説)をご紹介したいと思っています。 [鳥居信夫] |