研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。
バックナンバー
【はじめまして。】
2013年6月17日
こんにちは。はじめまして。この六月から蘇ラボに奨励研究員として加わりました和智 仲是(わち なかただ)といいます。
今の自分には楽しみにしていることが二つあります。一つは、これからどんな研究生活が待受けているだろうということです。これまで集団遺伝学と昆虫分類学という分野を(どちらもまだまだ未熟ですが)「二足のわらじ」で研究してきました。小さいときから昆虫が好きだったのですが、大学に入ると自分よりずっと昆虫に詳しい方々に出会い、自分のアイデンティティがなくなっていくのを感じました。そんなときに集団遺伝学という分野を知り、もし身に付けば、これまで思ってきた「昆虫学者」とは違った研究者になれるのではないかと思い、勉強してきました。実際は、どこに行っても自分よりできる人はざらにいて、自分の考えは正しかったのかという気持ちが気を抜いたらちらりと湧いてきます。そんな自分に、今回のような新しい環境の中で新しい目標に向かって研究ができるチャンスはそうそうないと思います。これから、そのチャンスを無駄にしないように最大限に活かせたらと思っています。
もう一つの楽しみは、自分の話し言葉がこれからどのように変化していくかということです。高知出身で、大学からこれまで十年間福岡で過ごしてきました。高知から福岡に移ってから、使わなくなった言葉がたくさんあります(ちなみに「ぜよ」はもともと使いません)。例えば、同意をもとめる「にゃあ」です。猫の鳴き声のようなこの言葉を改めて口にしてみると本当に使っていたのか不安にもなりますが。たぶん、今の自分は土佐弁とも博多弁ともつかない変な言葉を話しています。そこに関西弁の雰囲気が加わるとどんな風になっていくのかと楽しみのような、不安のような、でもやっぱり楽しみな気持ちです。