研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。
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【新しいモデルを検証する】
2013年4月1日
ラボ日記で研究の話を書くのは初めてかも知れません。いつもいつも思想的な話が多かったような気がするもので・・・。
先日、研究館の年に一度の一大イベント「報告会」が催されました。我々の一年の成果をエラい方々に見ていただく趣旨の会です。私たちの研究室では、脊椎動物の頭部形成に関わる新しい遺伝子の話と、イモリ・カエルなどから得られた、原腸形成を説明する新しいモデルの話です。新しいモデルの話に何人かの先生が興味を持って下さいました。そのうちの一人が「目から鱗が落ちた」「これで脊椎動物全部を説明する統一モデルができたな」とおっしゃって下さいました。もちろんまだまだ詳細を詰めていかなければなりませんが、ニワトリやマウスを説明できる可能性を後押しされたような気がして少し嬉しかった。ただ、このモデルで行くと今度は魚を説明できなくなるわけで、でも「共通だ」というのなら魚の現在のモデルを変えなければなりません。変えられるのかどうか分かりません。ただ、変えるとしたらどのような方向へなのか、そしてそれを検証する実験も何となく見えてきました。あとはどなたか魚を研究している方と共同で進めることとなりますね。ちょっとわくわくしています。