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ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【あけましておめでとうございます】

2013年1月7日

岡本朋子

新年あけましておめでとうございます。昨年は実験室見学ツアーやサマースクール、公開セミナーなど、多くの方にご参加いただきました。普段研究室にこもって実験や論文執筆に勤しむ身としては、研究の世界と距離のある方々と触れ合える機会はとても貴重です。私にとっては、科学を分かりやすい言葉で伝える訓練にもなりますし、なにより皆様からいただく質問や意見はなかなか鋭く、ハッとさせられることも多いのです。今年も科学の楽しさを皆様にお伝えできるよう尽力いたしますので、是非BRHに遊びに来てください。

今年の干支は「癸巳」ですね。普段の生活においてあまり触れ合うことのないヘビですが、野外調査中に出会う生き物としてはかなり頻度が高く、思わずドキっとさせられることもあります。写真は、イチジクの研究を初めて2ヵ月ほどが経った、石垣島での調査時のものです。花の匂いを捕集するのによさそうな花嚢があったので手を伸ばしてみると、そこにサキシマハブが鎮座しておりました。林床は薄暗い上にハブの模様はアカメイヌビワの樹皮に溶け込んでいたため、直前まで気付かずに驚いたものです(サキシマハブは八重山に固有のヘビで、毒性はそれほど高くないものの、れっきとした毒蛇です)。奄美では気が荒く毒を持つホンハブが森の守り神として畏れられてきました。種は違えど神様の昼寝に出会えたようで嬉しくもありました。

[ DNAから進化を探るラボ 岡本朋子 ]

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