館長の中村桂子が、その時思うことを書き込むページです。月二回のペースで、1998年5月から更新を続けています。
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【競争とお金の他に大事なものが】
2002.4.1
皆の健康のため、安全な食べものの生産のため、環境を良質なものにするために生きものの研究は重要ですし、その成果を医療や農業や環境産業に活かすことは大事なことです。けれども、今一番大切なことは、人間が生きものであるという実感を持ち、生命を大切にする社会を作ろうとすることでしょう。生きものの研究は、生きものの魅力を楽しむことが基本で、そこから必ず、“役に立つ”成果も出ます。競争とお金が先行する研究からは生命を大切にする成果は出ないでしょう。そんなことは誰でもわかっている。国の中心にいて、国を動かしている人たちだけがそのことがわかっていないのはなぜだろうとふしぎでしたが、やっと…。 これで、暮らしやすい社会に向かいそうですね。 ※「ちょっと一言」へのご希望や意見等は、こちらまでお寄せ下さい。 |