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研究館より

ラボ日記

2021.07.01

書き終えただけでは終わらない

生命誌研究館に赴任してきてから2年が過ぎ、ようやく研究の成果が論文の原稿という形でまとまりました。コロナ禍のもと出勤制限なども受け、実験機器のある研究室でないと研究が進められない者としては非常に厳しいものでしたが、どうにかやっとという思いです。

さて、論文の原稿を書き終えたからと言って、すぐさま論文が出版されるかと言われるとそんなこともありません。自分達の論文にふさわしいと思う科学誌に原稿を投稿し、そこで編集者に内容が良いと判断されれば、複数の研究者へ査読が依頼されます。査読では、論文の研究分野に応じた専門の研究者が原稿を読み、その内容が科学誌掲載にふさわしいか否かが判断されます。この査読の段階で追加実験を要求されることも多く、原稿を書き終えたからと言って全てが終わった訳ではないのです。投稿したけれど査読に回らず、編集者から掲載を断られる場合すらあります。

とはいえ原稿が書き終わり投稿の段階に入ったので、皆様に研究内容を論文という形でお知らせできる日が近いはずです。次のラボ日記でこそは論文の内容をかみ砕いて皆様にご紹介できるよう尽力します。内容が少々短いかもしれませんが、論文の投稿準備等もありますので、今回のラボ日記はここで締めさせていただきます。

佐藤勇輝 (奨励研究員)

所属: 形態形成研究室

プラナリアを用いた成体多能性幹細胞の研究をしています。