表現スタッフ日記
2024.06.18
菌、昆虫、わたしたち
季刊「生命誌」117号が公開されました! 「わたし」はわたしだけではない。116号と共通のテーマです。出てしまうとあっという間に思えますが、ああでもない、こうでもない、もっとこうしたら、そんな切り口があったか!と、スタッフみんなで頭を悩ませ、心を動かしながら作った日々が思い起こされます。
今号の記事の一つ、ニホンホホビロコメツキモドの記事では、菌と昆虫の共生について紹介しています。この昆虫は「栽培をする」という行為が特にユニークなのですが、「菌と昆虫」の関係に注目するだけでもおもしろく、これまで見えていなかった世界が見えてきます。
今年の5月、当館4FにあるΩ食草園にはたくさんのオトシブミの揺籃(ようらん)が見られました。食草園に来たのはヒメゴマダラオトシブミという種で、卵が産み付けられたエノキの葉っぱを春巻きのようにくるくる巻いて、そのまま樹上で成虫まで成長するタイプのものでした(オトシブミの種類によっては、揺籃を地面に切り落とすものもいます)。今回食草園に来たオトシブミとは違う種類ですが、オトシブミの仲間には、菌と共生し、菌を持ち運ぶ器官を持っているものもいるようです。今までオトシブミを見ても、菌との関係を考えたことは一度もありませんでしたが、野外でオトシブミに出会う度に「このオトシブミは菌と共生しているのかな?」と気になるようになりました。
年間テーマである「共生」。次号もまだまだ続きます。完成したのも束の間、すでに次の号に取り掛かっています。制作をしている表現セクターのスタッフ一人一人がわくわくしながら作っている季刊「生命誌」を、ぜひ一緒にお楽しみください。
↓食草園にたくさんできたオトシブミの揺籃。この種類が菌と共生しているかどうかは不明。
今号の記事の一つ、ニホンホホビロコメツキモドの記事では、菌と昆虫の共生について紹介しています。この昆虫は「栽培をする」という行為が特にユニークなのですが、「菌と昆虫」の関係に注目するだけでもおもしろく、これまで見えていなかった世界が見えてきます。
今年の5月、当館4FにあるΩ食草園にはたくさんのオトシブミの揺籃(ようらん)が見られました。食草園に来たのはヒメゴマダラオトシブミという種で、卵が産み付けられたエノキの葉っぱを春巻きのようにくるくる巻いて、そのまま樹上で成虫まで成長するタイプのものでした(オトシブミの種類によっては、揺籃を地面に切り落とすものもいます)。今回食草園に来たオトシブミとは違う種類ですが、オトシブミの仲間には、菌と共生し、菌を持ち運ぶ器官を持っているものもいるようです。今までオトシブミを見ても、菌との関係を考えたことは一度もありませんでしたが、野外でオトシブミに出会う度に「このオトシブミは菌と共生しているのかな?」と気になるようになりました。
年間テーマである「共生」。次号もまだまだ続きます。完成したのも束の間、すでに次の号に取り掛かっています。制作をしている表現セクターのスタッフ一人一人がわくわくしながら作っている季刊「生命誌」を、ぜひ一緒にお楽しみください。
↓食草園にたくさんできたオトシブミの揺籃。この種類が菌と共生しているかどうかは不明。
奥井かおり (研究員)
表現を通して生きものを考えるセクター