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研究館より

表現スタッフ日記

2021.08.17

食草園ー自然界に開く窓

研究館の屋上に、チョウが好んで蜜を吸う花と、その幼虫が食べる草木をいろいろ揃えた食草園があります。
食草園には、いろいろなチョウがやって来ます。いつの間にか、母チョウが産んでいった卵から幼虫が生まれ、鳥に見つかりにくい場所で蛹になり、やがてチョウになり空へ飛び立ちます。食草園は、地域の自然とつながっているのです。

研究館の敷地を囲む街路樹はチョウの通り道です。木から木へ渡り、ツツジやヒメジョオン、シロツメクサで蜜を吸いながら、いろいろなチョウが往来しています。近くを流れる芥川の河原のススキやカラムシ、ウマノスズクサで育ったチョウも食草園へこの道を辿ってくるのでしょう。皆さんが庭に植えるパンジーやスミレ、ハギ、ホトトギス、ミカンにサンショウに、抜いても抜いても生えてくるカタバミ、ギシギシやスイバ…どれもこれも、チョウにとっては大切な食草です。

食草園にやってくるチョウたちは、普段、どんな暮らしをしているのだろう? そんな関心から、近隣で見られる植物と昆虫たちの様子を映像でスケッチしました。いつ、どこで撮影したかを地図で示します。研究館の食草園は、こうした地域の自然に囲まれているのですね。撮り始めると面白くて、ついつい、こんな遠くからは来ないだろうというところまで足を伸ばしてしまいました。高槻の自然に生息するチョウの生態を記録してはどうかというのは、岡田節人初代館長も言っておられたことです。今年の3月末から6月中旬にかけて、コツコツ撮った動画をここにご紹介します。今年は、例年よりもたくさんの蝶々が飛んでいるような気がします。研究館の企画展示「食草園が誘う昆虫と植物のかけひきの妙」では、展示ホールの壁面にこれらの映像を投影しています。同じものをYouTubeにアップしました。ホッと一息つきたい時などに、ご覧ください。

毎年、秋に、高槻現代劇場で開催している「生命誌を考える映画鑑賞会」では、今年はこの企画展「食草園が誘う昆虫と植物のかけひきの妙」のメイキングを綴った研究館の新作の上映を予定しています。11/5(金)、6(土)の2日間です。9月以降にまた詳細をご案内します。

1.    津之江公園(2021.3.27)
2.   芝生・津之江公園(2021.4.3)
3.   阿久刀神社周辺 [芥川](2021.4.7)
4.   今城塚古墳周辺(2021.4.10)
5.   芥川緑地(2021.4.24)
6.   悠久の丘 [安満宮山古墳](2021.5.1)
7.   芥川桜堤公園(2021.5.4)
8.   富田(2021.5.9)
9.   八坂神社 [原](2021.5.15)
10.  摂津峡(2021.5.22)
11.  夢鯉ロード [芥川](2021.5.26)
12.  如是川河原 [善照寺周辺] (2021.5.29)
13.  富田-春日神社 [宮田]- 慈願寺 [月見](2021.6.5)
14.  三輪神社・本照寺 [富田](2021.6.6)
15.  樫船神社 [田能] (2021.6.12)