BRH WORKS
みんなでつくる「生命誌かるた」
結果のご報告
生きものを知るのが楽しくなる言葉を求めて…身近な自然を知り、驚いたこと、なぜだろうと感じたこと、生命誌の記事や展示で考えたことなどを、かるたの句にしてご応募いただきました。
<選>の結果について
3回の募集を通して、総数550の句を応募いただきました。工夫を凝らした一句をお寄せいただいた皆さま、ありがとうございました!「生命誌かるた」となる五十音(四十八音)をいよいよ揃えました。永田館長・中村名誉館長はじめとする館員のコメントとあわせてご覧ください。
「い」〜「ち」の選の結果をみる
「り」〜「た」の選の結果をみる
「れ」〜「う」の選の結果をみる
「ゐ」〜「ふ」の選の結果をみる
「こ」〜「め」の選の結果をみる
「み」〜「ん」の選の結果をみる
選考の過程では、一つの音に複数の候補が上る場合がたくさんありましたが、永田館長、中村名誉館長をはじめとする館員が一句一句吟味し、音のリズムや句のテーマ、生きものらしさを考えながら、一音につき一句に絞りました。選んだ五十音に読み札・絵札をつけて、遊べる「かるた」にしたいと考えています。続報は、ホームページおよび季刊「生命誌」にてお知らせしていきます。
●これまでの選考の過程は下記をご覧ください。
「生命誌かるた」選者より
永田和宏(JT生命誌研究館館長)
生き物はおもしろい。小さな虫ひとつとっても、生きるためにさまざまの工夫をしています。知らないことばかりですが、それら一つ一つを知るたびに、そのあまりの精妙さに驚かされます。目に見えない、細胞のレベルでも、生きるための装置は、これってほんとうに試行錯誤の進化によって出てきたメカニズムなのかと驚くことばかりです。
サイエンスはまず驚くところから入って欲しいと思います。驚き、そして感動することがサイエンスへの第一歩であって欲しい。そして驚き、感動したら、今度はそれを〈自分の言葉〉で語ってみてください。誰かに話してみてください。自分が感じていた驚きを人に伝えるのは意外にむずかしいものです。それが表現というものなのです。感動から表現へ、それはあなたが自然を相手に詩人になる瞬間でもあります。その一つの実践として「生命誌かるた」に挑戦してみませんか。
中村桂子(JT生命誌研究館名誉館長)
「犬も歩けば棒にあたる」「論より証拠」「花より団子」……子どもの頃、意味がよくわからないままに遊んで覚えた言葉が大人になってナルホドとなりました。日本には調子のよい短い言葉を口ずさんでいるうちに、物事の本質や日常大切なことを身につけていく文化があります。中学生になって夢中になった百人一首もカルタであり、これはまさに日本文化に触れるきっかけでした。
生命誌は本質であり、日常であり、文化であると思っています。そこで私たちは、調子のよい言葉で生命誌を表現し、口ずさんで身につけようと考えました。生きていると実感なさる時、ふと口をついて出てくる言葉をお送りください。どんな言葉が生まれるか楽しみです。みんなのカルタです。