RESEARCH
細胞社会を考える
無脊椎動物
(時計の計り方・記憶の伝え方)
現在知られている動物種は約138万種。そのうち132万種は無脊椎動物です。チョウもミミズも、身近にいる小さな生きもののほとんどがこの仲間です。それぞれに異なる姿形をしており、発育過程や棲息環境、行動もさまざまです。
ここでは、ハエの幼虫が蛹になる時を知るしくみを追った大原裕也さんと、線虫が親から子に受け継ぐ「記憶」を調べた宇野雅晴さんの研究を取り上げます。体内の情報伝達のしくみが、それぞれの生きもの独自の戦略でありながら、生きることを支える基本戦略にもなっています。
「生命誌アーカイブより」
これまで生命誌で取り上げた800件近い記事の中から、関連の深い記事を集めました。
ここでは、無脊椎動物の多様な生き方を考えます。
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1.マトリョーシカ型共生が支えるシロアリの繁栄
本郷 裕一 86号
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2.化学合成生態系の進化を追う
ロバート・ジェンキンズ 75号
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3.ハエの消化管から見る左右非対称な形づくり
前田礼男 72号
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4.カイメンの幹細胞から見る多細胞化の始まり
船山典子 70号
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5.関わりが生みだす昆虫の社会性
三浦 徹 67号
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6.土は生きている—土壌動物が育む土壌環境
金子信博 63号
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7.胚発生の比較から描き出す昆虫進化の全体像
町田龍一郎 63号
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8.脊椎動物の脊索はクモのどこ?
小田広樹 50号
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9.新しい形は「土台」から-解剖学で見直す多様化のしくみ
丹羽尚 43号
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10.プラナリアの脳は何を語るのか
阿形清和 24号