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ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【はじめまして】

小倉絵里 今年の5月から橋本研究室で奨励研究員として働いている、小倉絵里と申します。こちらで実験を始めてから早4ヶ月経ち、初めて接することになったアフリカツメガエルやアカハライモリたちとの付き合いにも慣れてきました。私は主にツメガエルの世話をしているのですが、ツメガエルが餌を食べる時の姿がとてもキュートで癒されます。
 ツメガエルとイモリは共に同じ両生類ではありますが、初期発生の重要なステップの一つである原腸形成運動において、大きな違いがあることが分かっています。私は、ツメガエルとイモリという二つの動物種間に存在する原腸形成運動の共通点と相違点を知り、その意味を考えることで、脊椎動物の発生の普遍的なメカニズムを理解していきたいと思い、日々の研究を行なっています。やっと胚の扱いに慣れてきて、実験のスタートラインに立ったかな、というところです。
 研究という仕事を身近に知ることが無い方には、今の研究や以前に大学院で研究していたゼブラフィッシュの研究の話をすると、「で、それは何の役にたつの?」なんて残念ながら言われてしまうことが多々あります。医療や農業・水産業などといった産業に直接関わるような研究は理解されやすいように思いますが、基礎研究の意義や魅力をひとことふたことで伝えられるような能力を私は持っておらず、時間が許すときは頑張って説明しますが、なかなか分かってもらうのは難しいようです(私の説明が下手なだけかもしれませんが)。
 ただ私自身、そういった話をしながらも、自分の研究のもつ意義を毎日感じながら実験しているという感じではなく、もっと純粋な知的好奇心というか、おもしろいなあと思う気持ちがモチベーションになっているように思います。いろいろなスタンスの研究者がいると思いますが、BRHの研究者の方々は、生命って不思議だなあ、おもしろいなあ、という感覚を常に持ち続けて研究をされているように感じていて、そのことは、ここに来ることができてよかったなと思う大きな理由の一つになっています。私も早くその“おもしろさ”を人に伝えられるよう、いい仕事をしていきたいと思っています。

[脳の形はどうやってできるのかラボ 小倉絵里]

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