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今号テーマ

生まれるまでの時間

今年の季刊「生命誌」は「生きものの時間」を考えます。
生きものの時間には、動物も植物も、太陽が光を与えてくれる昼と光を失う夜の繰り返しからなる「1日」という時間、昼の長さの変化や暖かさ・寒さを伴う「1年」という時間を基礎として刻まれるものが少なくありません。しかしそれらの時間は、固定されたペースで刻まれるのではなく、気候・気象など環境の変動などに対応して、早めたり遅めたりして、生きものがこの地球上でしたたかに生きるすべを与えています。この2つの基本的な、そして柔軟な生きものの時間は、生きものが親から子へ伝える情報として築き上げてきたゲノムの中に、生きものの歴史のかなり早い時期から刻み込まれています。
今号は、受精卵から体をつくるさまざまな細胞が生まれ、そのたくさんの細胞が絶妙なタイミングで互いに精巧につながり、一つの個体となる「生まれるまでの時間」に迫ります。体の組織や臓器が生まれる独自の時間の中で、細胞は体の他の部分の状況に応じて変化を早めたり、時には一時停止したりと、柔軟かつ驚異的な時の刻み方をします。私たち生きものが持つ時間について、記事や動画、紙工作を楽しみ、そして実感していただければと思います。

PERSPECTIVE

生まれるまでの時間

私たちがこの世界に生を受けるのは出産の時、誕生の瞬間ですが、生まれた時に私たちの身体は、2〜3兆個の細胞からできています。生まれたての赤ちゃんは小さいながらも、ヒトとしての完全な身体ができています。機能としては未熟でも、目も耳も、心臓も肺も、肩も膝も、精巧につくりあげられています。この身体は、どのようにつくられるのでしょうか。
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RESEARCH

TALK / SPECIAL STORY

連載記事

PAPER CRAFT 近くて遠いトカゲのなかま

ニホンヤモリ

爬虫類は私たち哺乳類と同じ、胎児をつつむ羊膜をもち陸上で子供を育てる仲間です。
爬虫類のなかでもトカゲの仲間は、約7千種と陸上動物の中では最も種類が多い頼もしい隣人です。しかし、変温動物で冬は苦手なのか日本の在来種はわずかに約30種。身近なようで、なかなかお目にかかれないトカゲのなかまに紙工作で迫ります。

PAPER CRAFT
ニホンヤモリのペーパークラフト画像
BRH WORKS

生命誌へのお誘い

  • 食草園が誘う
    昆虫と植物のかけひきの妙

    JT生命誌研究館の活動をスクリーンで体験!
    今年の夏より、東京・関西ほか全国の映画館で上映します。ぜひ、お近くの劇場へ足をお運びください。

    「食草園が誘う昆虫と植物のかけひきの妙」の記録映画に関する画像

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  • みんなでつくる
    生命誌かるた  第3弾

    お待たせしました!2次募集で寄せられた句のご報告と、さらなる3次募集のお知らせです。
    みなさま、ぜひ、ご参加ください。

    「生命誌かるた第3弾」のオンラインイベントに関する画像

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シンポジウム

5/18(土)13:30〜15:45

虫の会(拡張版)第三回 「ピン留め」と「退縮」で作る昆虫の鋭い構造