展示や季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。
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【生きものと表現に関心のある者たち】
ところで、ここの組織の良いところは、少ない構成要素によってその働きが支えられているがゆえに、階層も少なめに抑え、全体としてあまり構造を複雑にしないでも成り立つところにあると思う。詳細な設計図面に基づきモジュールごとに決まった機能を分担する正確な装置であるよりも、状況を機敏に捉えて柔軟に、時に奇想天外にふるまう動態であり続けたい。そのためには、個々がニュートラルな状態をデフォルトに持ち多面的に相転換する何でも屋であることが求められます。その上での「あなたがやりたいことは何?」です。 ところで、SICP構成員は2種類に分類されると言いましたが、実際には、各々、相当に独自性が高い。知識・経験それぞれに専門性や強みがあるが、これは裏腹で、同時に知らないという強みもあると思う。行動する、表現する、実践するというレベルでは特にそうで、知っていることが足枷となるとはよくある話だ。だから専門性は時として弱みともなりかねない。しかし何でも屋の相互作用がうまく機能すれば、そこから新しい形が生まれてくるだろうと、ここは楽観的に考えます。 さて、今年のサマースクール(8月7日、8日)、SICPセクターは「1枚のカードに研究の思いを詰め込もう!」というテーマに取り組みます。もちろん具体的な題材としては、こちらでもう少し枠組みを設定しますが、その中で、あなたも、図と400字でまとめた文章を念頭に、生きものの研究を多くの人が楽しめるように表現してみませんか。応募の締め切りは7月4日(必着)です。 | |
[ 村田英克 ] |