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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【「楽しく」「正しく」「美しい」おまけ】

遠山真理
 ついこの間、桜が咲いたと思っていたら、もう初夏の陽気らしくなってきましたね。新緑が綺麗なこの季節はどこを見てもキラキラ輝いていて、気分も明るくなります。そんな明るい気分で今、取り組んでいるのがBRHカードのおまけです。
 BRHカードの中でもかなり存在感のあるコーナーで、飾って「楽しく」、サイエンティフィックに「正しい」情報がつまっている上に、見た目に「美しい」ことが求められます。ちょっとマニアックな生きもの(細胞?)や生命現象に走りがちな私にとっては、特に「美しい」が難関です。真面目に机に向かって考えるだけでは良いアイディアは浮かびません。今回は「こんなの考えてしまいました〜」とSICPスタッフにラフを見せては、「出直してきま〜す」を何度もくり返しました。みんなの反応もくみとりながら、方向性が決まったら、次に中村館長を納得させる根拠を集めます。どこから質問のボールがとんでくるか予想もつかない館長との打ち合わせには、色んな資料だけでなく汗(!)までも握りしめて臨み、なんとか突破したのが4月中旬のことです。
 今年度のおまけは、生きもののバランスがテーマ。これ以上詳しいことはBRHカード57号の発行(6月中旬)までお伝えできませんが、人の心にひっかかるような変なものをつくりたいと野望を抱いています。おととい、(4/22)ペーパーエンジニアの坂啓典さんから届いた試作品第一号は、期待していた通り、かなり新しい変な形。季節はずれですが、クリスマスっぽい感じも出ています。構造の面からもまだまだ乗り越えなくてはならないハードルがたくさんありますが、「楽しく」「正しく」「美しい」おまけの実現に向けて頭と体をフルに回転させています。6月中旬に届く予定のBRHカードのおまけが、みなさんの机の上や本棚、玄関先に飾られ、生きものについて考えるきっかけになるといいなと願っています。どうぞお楽しみに。

 [ 遠山真理 ]

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