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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【ななくさもいろいろ】

村田英克
 休みの日にはよく近所の野山に向かいます。カメラを手に草花に目を向け、あとでもう一度見るということをやっていると、知っていたつもりが、実はぜんぜん違うものだったりして、対象との出会いが楽しく飽くことがありません。塚谷先生のように新種発見とはいきませんが、歩けばいつも自分なりの小さな発見があります。例えば、駐車場に生えていたのはヒメムカシヨモギでなくホウキギクであった・・・、など。
 山上憶良が万葉集に詠んだ秋の七草は、萩、薄(尾花)、葛、撫子、女郎花、藤袴、桔梗(朝顔)。当時、秋の野に咲く代表とされた花々は、今も私たちに秋を感じさせてくれます。今の暦で9, 10月頃の印象ですね。しかし薄よりはメリケンカルカヤ、女郎花よりはセイタカアワダチソウを、私たちは多く目にするように思います。日々の暮らしの中で、ふと季節の移り変わりを実感させてくれる秋の七草も、昔と今とでは、少し違って来ているかもしれませんね。
 秋の七草も終わり、紅葉の季節(11月)に花咲く春の七草をいくつか目にしました。どれも近所の野原や畑で見かけたものです。その青菜を正月七日にお粥で食べる春の七草は、開花時期は早春のものが多いとぼんやり思っていましたが、どうも違うようですね。ウシハコベやヤブタビラコは、もとから一年中見るような気もしますが、穂を真っ赤に染めた一面の蓼を背景に咲いているのは仏の座です。同じ蓼の時期に、なずな、ははこぐさ(御行)の花をちょくちょく見かけるというのはちょっと気持ちがおちつきませんね。
なずな ははこぐさ 仏の座
これは何? 最後の写真は、アブラナ科のものでしょうが、何という草花か、名前がわかりません。もやもやして困っているので、何方か教えていただけませんか。花の色や形が特徴的だなと思うのですが、帰化植物などの図鑑を見てもわからないものですから。よろしくお願いします。



 [ 村田英克 ]

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