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ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。

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日々の積み重ね

2016年3月1日

先日、近所の神社に行きますと桜の開花より一足先に春の訪れを伝えてくれる梅の花が咲いていました。まだ風が冷たく、私はマフラーや手袋が手放せませんが、春がすぐそこまで来ていることを感じました。

春を感じ始めた2月、生命誌研究館で私達は少し慌ただしく過ごしていました。2月の中旬に今年度の報告会が行われました。JTグループの役員の方々や関係者の方々へ私たちの一年間の取り組みについて報告し、評価して頂きます。私は、この1年間の進展を一枚のポスターにまとめました。報告会では生物学を専門に研究されている方だけでなく、様々な方に自分の研究について伝えなければいけません。どこまで伝え切れたのか不安は残りますが、指摘やご意見を頂くことでこれからの新たな課題や疑問も出てきました。思うように進展せず焦る事があったり、考えていなかった結果に戸惑ったり、また期待していた結果が得られて喜んだりの繰り返しの日々です。一個ずつ積み上げていった先にはどんな事が見えてくるのだろうか…。早く先を知りたいという気持ちもありますが、また自分の研究に一喜一憂しながら来年の春にはどんなストーリーが見えているのか楽しみにしつつ前進したいと思います。

一年のまとめとして報告会を終え、その週末には「見学ツアー」が催されました。こちらは私達が普段どんな研究を行っているのか、研究するとはどんな事なのかを一般の方に広く知ってもらう貴重な機会です。その日は朝から天気が悪かったのですが、多くの方が参加して下さいました。私が初めて見学ツアーで話をした時は、とても緊張していたのを覚えています。緊張してしまうのは今でも変わらないのですが、参加している方の「あっ!」や「そうなんだ!」といった新しい何かに出会った表情を見ることができ、毎回大切な事を私の方が教えてもらっているような気がします。生物学の面白さを一つでも持ち帰って頂くためにまた自分の興味について深めていかなければいけないなと再確認できました。

[ カエルとイモリかたち作りを探るラボ 原田 綾乃 ]

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