研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。
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データベースサイトを開設しました!
2016年1月15日
BRH独自にデータベースサイト (http://www.brh2.jp/) を開設しました。学術研究者向けのサイトとして発展させて行きたいと考えています。
現在、オオヒメグモのDNA配列に関して2つのデータベースが利用できます。少し紛らわしいのですが、ひとつ (Pt_spiderBASE) は日本のオオヒメグモの配列を検索できるようにしたもので、もうひとつ (Pt_spider Genome & Transcripts Data BASE) はベイラー医科大学ヒトゲノム•シーケンシングセンター(アメリカ)で読まれたドイツ由来のオオヒメグモのゲノム配列を検索できるようにしたものです。厳密性を保持するためにデータベースを分けていますが、日本産とドイツ産で配列の違いはほとんどありません。
世界のどれくらいの人がこのデータベースを利用してくれるのか疑問ですが、私たち自身は日常の研究活動で便利に使っています。データベースに収納されている配列情報は数十ギガ(10の9乗)ベースにも及んでおり、元になっているデータファイルを自分のコンピュータでダブルクリックして開こうとすると大変なことになります(優秀なソフトはファイルが大きすぎますとエラーメッセージを出してくれますが)。
データベースは日々の作業効率を上げるためだけでなく、情報を人と共有する役割も果たします。研究の成果は学術論文として公開し、登録を義務づけられているデータはデータの種類ごとに指定の公共データベースに登録することになりますが、それらのデータは散り散りバラバラになりがちです。私たちの研究をもっと多くの人に知ってもらうためには、論文や公共データベースだけに頼らず、BRHの研究に関わるデータにアクセスしやすい環境を整えることも私たち自身がやるべきことだと考えています。今後の発展をご期待下さい。