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研究館より

ラボ日記

2024.10.16

イモムシサガシステム:楽しく学べる昆虫図鑑

昆虫に詳しい方なら簡単に見分けられる幼虫(イモムシ)も、一般の人には識別が難しい場合があります。近年の画像認識AIの発展は目覚ましいものですが、幼虫の識別、特に微妙な違いや多様な種類の見分けは、AIにとってもまだ難しい課題です。そこで、昆虫に詳しい人たちの知識をデータベース化し、誰でも簡単に使える「知能拡張(IA)」として機能するシステム図鑑を作り上げました。それが「イモムシサガシステム」です。

このシステムは、JT生命誌研究館の食草園で観察された昆虫を中心に、情報を集めており、幅広い人々に昆虫識別を楽しみながら学んでもらえることを目指しています。使い方は非常にシンプルで、誰でも気軽に利用できます。

使い方

  1. トップページにアクセスしたら、まず卵、幼虫、蛹、成虫のいずれかから調べたいものを選びます。
  2. 次に、その昆虫の全体的な色など、最も目立つ印象をメニューから選択します。
  3. 続けて模様などの部分的な特徴を選ぶことで、候補が絞り込まれていきます。 

その中から調べたい昆虫に最も似ているものを選び、詳細情報で確認するという手順です。昆虫の知識がなくても、手軽に楽しく使えるように設計されています。

イモムシサガシステムの特徴

このシステムの魅力は、ただ調べるだけでなく、キーワードを選んでいく過程を通して、昆虫の特徴に自然と目が向くようになる点です。識別に役立つ特徴を無意識のうちに学習し、知識を深めていくことができます。こうしたインタラクティブな学びの過程を通して、利用者は昆虫の世界により興味を持つようになるでしょう。

この「イモムシサガシステム」を通じて、多くの人々に昆虫探しの楽しさを体験していただければ幸いです。身近な昆虫でもまだ掲載できていないものがたくさんあり、システムをより充実させるために、皆さまからのご協力も必要です。もしお手元に掲載しても良い昆虫の写真がありましたら、ぜひ提供いただけると幸いです。一緒にこのシステム図鑑を豊かにし、多くの人が昆虫に興味を持てる学びの場を作っていきましょう。

写真の提供方法はこちらです。

 

アゲハチョウを研究材料として、様々な生き物がどのように関わり合いながら「生きている」のか、分子の言葉で理解しようとしています。