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研究館より

ラボ日記

2023.02.01

広がる食草園

JT生命誌研究館の4階に、食草園という常設展示があります。多くの方に楽しんで頂けていることを、とても嬉しく思っています。

実はこの「食草園」という名前にはこだわりがあって、名前を聞いただけで「何かが食べるもの」とか「食う・食われるの関係があるんだ」と無意識に感じて頂けるだろうと考えています。それを入り口にして、我々の研究や、いろんな生き物が関わり合いながら「生きてる」のだということに興味がつながっていったらありがたいことです。

2023年春に公開予定で、和歌山県白浜町にあるアドベンチャーワールドに食草園が設置されることになりました。JT生命誌研究館と違って、屋外の開けた場所に作られます。周囲の環境も良いですし、沢山のチョウが訪れると期待できます。アドベンチャーワールドには子供さんも沢山いらっしゃいますので、食草園にいる昆虫を見つけて「これは何という虫だろう?」と問いを発掘して頂きたいと思います。

そこで、せっかく生まれた「問い」に、簡単に答えを提供してしまうのは避けたいと計画しています。自分で、または親御さんと一緒に、調べてみたら答えが見つかった!という体験をすることで、アドベンチャーワールドの大切なコンセプトである「Smile」がうまれて、JT生命誌研究館の大切なコンセプトである「科学を身近に感じてもらう」の両方につながるのではないかと期待しています。

さて、どのような仕掛けが用意されるのかについては、アドベンチャーワールドとJT生命誌研究館が一緒に取り組んで新しい価値を創り出す「共創」という取り組みの中で制作中です。チョウや植物が賑やかになる季節に、アドベンチャーワールドに足をお運び頂ければと思います。

ちなみに、JT生命誌研究館のエントランスでは、アドベンチャーワールドとBRHのロゴが入ったパンダが来館者をお迎えしています。

アゲハチョウを研究材料として、様々な生き物がどのように関わり合いながら「生きている」のか、分子の言葉で理解しようとしています。