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今号テーマ

館長からの手紙

春です。最近は気候の変化が少し荒々しいとはいえ、確実に四季は巡り、それを楽しむ気持は失なわれません。少しづつ早目に季節を感じとる文化を持つ私たちです。土の匂い、光や風の小さな変化に春を感じとっていらっしゃることでしょう。

今年のテーマは、なごむ、やわらぐ、あえるを表わす「和」です。なかでも興味深いのがあえるです。白和えは、ほうれん草やきのこなどをごまをすりこみ醤油などで調味したお豆腐で和え、素材の味を生かしながら全体を味わいます。一方サラダは、ドレッシングでまとめますが、トマトはトマト、キュウリはキュウリでいただきます。そこで、サラダボウルと言われたアメリカは、今気に入らない素材を放り出そうとしています。俳人長谷川櫂さんは、「和」をみごとに語って下さいました。リサーチで植物を通して見た細胞社会にも「和」があります。濱田博司先生は対称性を破りながら調和を保つのが生きものとされました。今年は仕事に日常生活に「和」の切り口を生かします。世界が平和であることを願って。あなたの「和」へのお気持お教え下さい。

2017年3月1日 中村 桂子

TALK

やわらかに和して同ぜず

長谷川櫂俳人
中村桂子JT生命誌研究館名誉館長

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SCIENTIST LIBRARY

濱田 博司理化学研究所 多細胞システム形成研究センター長

対称性を破る動物の形づくり

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「生命誌の樹」第1回 陸上植物

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