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今号テーマ

編集という作業に注目して

対談は、博物図譜についての著書を読み一度お話してみたいと思っていた今橋さんです。思いがけず、校舎の建替えで伐採された構内の桜の老木10本の再生プロジェクトを伺うことになりました。本来はヤマザクラのはずの版木をソメイヨシノで作り、広重の浮世絵を復刻する物語は伝統と冒険が重なる生命誌でした。

リサーチは、上陸後の植物の葉緑体とミトコンドリアで、紫外線による変異を避ける工夫がRNA編集という形でなされている話です。DNAとタンパク質の陰に隠れていたRNAが存在感を増しています。もう一つは、シダでの生殖の工夫による多様性の維持。これも植物の進化の初期に見られる巧妙な作戦です。

サイエンティスト・ライブラリーはアポトーシス研究を精力的に進める長田重一先生。子どもの頃はのんびり型だったとおっしゃる雰囲気を残しながら、インターフェロン、アポトーシスと新しいテーマに出会う度に迫力を増していく感じが魅力的です。(中村桂子)

TALK

絵と言葉で自然を描き出す

今橋理子学習院女子大学教授
中村桂子JT生命誌研究館館長

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SCIENTIST LIBRARY

長田 重一 京都大学大学院 教授

死の側から生を見る分野を確立

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CARD

記事のエッセンスが詰まったカード型の読みもの
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2010年年間テーマ

編む

愛づる、語る、観る、関わる、生る、続く、めぐる…と続いた動詞、今年は「編む」です。細胞をつくるDNAやタンパク質などの分子、個体をつくるさまざまな細胞、生態系の中の多種多様な生きものたち。個々についてのデータは溢れんばかりですが、これらがお互いに関わり合い、編み上げられていくプロセスが解けなければ「生きもの」は見えてきません。分子から生態系までさまざまな階層の研究から編み出される生きものの姿を見つめます。それを基本に世界を編集し、物語りを描き、生命誌の一幕を作っていきたいと考えています。

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レクチャー

2025/1/18(土)

『肉食動物の時間』