ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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見つけ・名付けること

2018年1月9日

宇賀神 篤

「なぜこの時期を1年の始まりとしたのだろう?」ふとそんなことを思いました。ひたすら寒いだけ(北半球限定の話ですが)の時期から始めずとも、春分/秋分や夏至/冬至のように明確にキリの良い日から始めた方がスッキリするような気がしないでしょうか。そう思っていたところ、国立天文台のウェブサイトに「よくある質問」としてそのものズバリのページ(https://www.nao.ac.jp/faq/a0307.html)がありましたので、案外ポピュラーな疑問なのかもしれません。詳細は控えますが、端的には「名も無き冬の寒い時期を古代ローマ人の都合でJanuaryと名付けた」ということのようです。寒くて暗いイヤな時期も、名付けることで急にありがたみが出てきたのかもしれません。

現在私は「アゲハチョウのメス親が幼虫の食草であるミカンの葉に触れたときに活性化する脳細胞」の探索に取り組んでいます。チョウにミカンの葉の成分を触らせ、その後に脳を取り出し、どの細胞が活動していたかを調べるという流れなのですが、一連の作業に一週間ほど必要です。その上、一度に最大でも4匹しか扱えないため、非常にまどろっこしい実験です。まだ時間がかかりそうですが、脳内にある名も無き多くの細胞からミカンの葉の検知に関わる細胞を見つけ・名付けたいと思いながら作業を続ける冬の日々です。

[ チョウが食草を見分けるしくみを探るラボ 宇賀神 篤 ]

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