ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。 月二回、スタッフが交替で更新しています。

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脊椎動物の原腸形成とは?

2013年8月1日

橋本主税

ツメガエルとイモリの解析から、両生類の原腸形成機構はこういうものだろうと分かったように思う。その絵を見ていると原索動物に見えてくるようになった。原索動物と両生類を比較し、これを脊椎動物の原腸形成運動の原型だと考えると、「サカナはこう考えた方が良いのではないか」と思うようになってきた。で、サカナをそのように考えると、同じ盤割をするトリとの相同性と相違性が見えてきたように感じる。となると、必然的に「トリをこう考えるとすれば哺乳類はこう考えるべきだろう」となる。

さまざまな動物の原腸形成運動の絵を表から見たり裏から見たり断面で見たりして考えている。同じ切り口で見ていたら気付かなかったことも、動物によって異なる切り口で比べ直したら「あれ、似てるぞ」ってことにもなるように思う。

元々、脊椎動物と原索動物はまったく異なるものだという信念にも似た考えだったのだが、両者は、少なくとも原腸形成過程を考える時にはかなり保存されているのではないかと今では考えるようになっている。ある瞬間の信念がいかにもろいものか、そしてそれが覆される瞬間がいかに気持ちいいものか、これこそが科学の醍醐味とすら思う。

[ カエルとイモリのかたち作りを探るラボ 橋本主税 ]

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