ちょっと一言

館長の中村桂子が、その時思うことを書き込むページです。月二回のペースで、1998年5月から更新を続けています。

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再び夢の話です

2016年2月15日

先回「Dreaming of Earth」のことを書きましたら、共感するメッセージを書き込んでいただきました。ありがとうございました。ほんの少しづつでよい、「考える時はいつもいのちから」という社会に向かうようにと願っていますので、一人でもお仲間がふえるのは本当に嬉しいことです。そこで今回も、「Dreaming of Earth」を巡ってのお喋りにします。

何を恐れていますか!
光あり
水あり
風が吹いているのに・・・。

これは、崔さんが、研究館の映画「水と風と生きものと」を観て書いてくれたメッセージです。みごとな言葉だと思ったのですが、実は「Dreaming of Earth」の原点でもあったのです。今回のプロジェクトのスタートに、同じ言葉が書かれていました。ピッタリ重なっています。

そして、今度は彼女から、ビエンナーレのためのメッセージとそれと共に流す曲を送るよう求められました。彼女のものほどカッコよくないのですが、生命誌でなければ伝えられないことを素直に書きました。

60年という時間の背景にある
38億年という生きものの時間が
生み出した生態系。ここから
新しい世界が始まる。

そして曲は、チャーリー・チャップリンの「モダン・タイムス」の主題歌「スマイル」にしました。たまたま弾き語りをして、なんとよい曲なのだろうと思ったところでしたし、チャップリンがこの映画で語っていることは、私たちの思いと重なるからです。ナット・キング・コールの声が聞えます。

Smile

Smile, though your heart is aching
Smile, even though it's breaking
When there are clouds in the sky
You'll get by

If you smile through your fear and sorrow
Smile and maybe tomorrow
You'll see the sun come shining through for you

Light up your face with gladness
Hide every trace of sadness
Although a tear may be ever so near

That's the time you must keep on trying
Smile, what's the use of crying

You'll find that life is still worthwhile
If you just smile

ところで、改めてDVDを見て、「モダン・タイムス」が私の生れた年に作られていると知り驚きました。この時すでに、今に通じる鋭い眼で社会を見ていたのですね(もっとも、ヒットラーの下でベルリン・オリンピックが開かれた年ですから、感じることがたくさんあったのだろうと思います)。一方、この年に来日、歌舞伎や相撲を楽しんだとも書いてありました。あれこれ、とりとめもなく広がりましたが、生命誌はこのような広がりの中で考えるのが、らしいかなと思っています。

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