中村桂子のちょっと一言
中村桂子のちょっと一言
館長の中村桂子が、その時思うことを書き込むページです。月二回のペースで、1998年5月から更新を続けています。
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2012.4.2

新年度に思いました - 常識を考え直すことも
 
中村桂子館長
4月1日。今年の桜はちょっと遅れているようですが、BRHの桜もそろそろ開いてもよいかなという雰囲気です。  幼稚園の時から4月が新学期という生活をしてきましたので、1月とはまた違った形で新しい気持になります。入学を9月に変える方向ですし、年度も1月から始めるようになってきていますから、いつかこれは変わっていくのでしょう。でもまだ私の中では新年度。今年新しくしていきたいことをあれこれ考えていますので、追い追いお伝えします。
 こうして時代の変化を思いながら、私の中での常識について考えるうちに、「常識がない」のは社会人として困ったことだけれど、一方常識って何だろうというところもあるなと思いました。BRHの原点にしている「蟲愛づる姫君」が変わり者とされた理由は、蟲が大好きというだけでなく、当時の常識に反したことをしたからです。『眉さらに抜きたまはず。歯黒の、さらに「うるさし、きたなし」とて、つけたまはず』。そこで『いと白らかに笑む』のはおかしいと書かれています。更に蟲の観察の邪魔になる長い髪は耳にかけます。とんでもない。現代は、眉があり歯は白いのが常識ですからなぜそんなことで変わり者にされなきゃいけないのと思います。お姫様信奉者としては、よく考えたうえでの行動に違いなく、観察の時に髪を耳にかけるのは合理的、自然だと思います。むしろ当時の常識がおかしく見えるのです。
 ということは、今私たちが常識と思っていることの中にも、一歩引いて見ると本当にそれがいいのとなることもたくさんあるということでしょう。常識をもち、人に迷惑をかけないように心がけることは大事ですけれど、常識を見直すことも大事・・・今それが必要な時かなと思っています。今年度はその辺を(これまでも充分常識と違うことしてきたじゃないと言われそうですが)。

 【中村桂子】


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