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みんなの広場

研究

2024.09.18

熱帯林の落葉落枝はどこへ?

アマミナナフシ

『きのこと動物』相良直彦先生著(築地書店)の44ページに相良先生が、60年前にスリランカとインド旅行された際の熱帯雨林の土壌の様子を読んで驚きました。

・地表に落葉落枝が意外と少なく、地表がきれい(?)なのが印象に残った。

→はっきりとした落葉落枝層をもつ日本の森林を見慣れた眼には奇異だった。

・(一方ところどころに)円錐形に近い、土まんじゅうの塚があった。(シロアリの巣)

・熱帯や亜熱帯で乾期のないところの森林(外から見れば常緑)
→マレー半島の熱帯多雨林での調査によると、年間に地表に供給される落葉落枝の量は日本の常緑広葉樹林の1.7倍ほどである。ところが地表に堆積している量は、日本の常緑広葉樹林の1/2から1/9である。→日本より、はるかに急速に地表で落葉落枝が消失している。


日本で木造住宅のシロアリ駆除のチラシをよくみかけます。
駆除ではなくてシロアリのきのこ栽培の能力を借りて
・生きものが美味しく食べられるキノコをシロアリに作ってもらって、ちょっとおすそ分けしてもらいつつ…
・シロアリにも、あんまり増えずに快適に過ごしてもらえる…
→夢のような…虫の良すぎる!…研究はありませんか…。イグノーベル賞とかで…。

2024.09.20

1. かも

或いは並み居る専門家の皆さんが適切に回答を寄せて頂けるかも知れませんが,一方で専門家故に書きにくいと言うこともあるかも知れませんので,素人ながら,知るところを書き込ませてくださいね。
私も,随分昔に,熱帯雨林の土地がひどく痩せているといい話をを聞いてそういうことかと考えてことがあります。
熱帯雨林では,高温で十分な水分があって、たいりょうの微生物が土中にも生息しています。此の大量の微生物が,落ち葉や枯れた木などの有機物を分解してあっという間に消費してしまうので土地が常に痩せていて貧栄養の状態になっているとこととでした。大量に消費された優位物の栄養分が,樹林に吸収されて更に豊かな寝たい雨林を作り上げているとのことでした。
昨今温暖化によって,更に熱帯雨林では,雨量も増えて気温も地温も上昇して此の傾向は一層強まっていることでしょう。
一方で,日本などの温帯では,大量に生産される落ち葉の分解速度が遅く大量の腐植が地表に蓄積されて豊かな森林地帯を造っています。
白山大地のブナ林などの腐植の蓄積は世界遺産はその典型的な例です。
一方で地球規模で見ると、極北の永久凍土帯では僅かに,短い夏に蓄積されるこけが積もって,分厚い有機物の蓄積蓄積されていると聞きます。
温暖化でその有機物が溶け出して,腐敗して分解すれば,さらの莫大な温暖化ガスが放出される心配もされています。
一方で,温暖化は海水温の上昇ももたらして,海中でも有機物の分解速度が上がっています。本来、海中でゆっくり分解されて消費されるものが,大量のプランクトンの増殖で急激に消費されてしまうために,餌がなくなって,海焼けの状況が起きています。
海藻が消えてサンゴが死滅して海が痩せて白化したり、プランクトンを起点とする食物連鎖の循環が維持出来なくなって海産物が採れなくなったりしています。
深海から湧き上がる湧昇流で有機物が供給されるという話もありますが,海水温が上がれば有機物が不足してしまいます。
陸も,海も地球が痩せています。

2024.09.21

2. アマミナナフシ

かも様
長文の嬉しいお返事ありがとうございます。
永久凍土の苔が積もって分厚い有機物が溶け出す‼びっくりしました。世界遺産のブナ林の腐植土…典型例ですか…なるほど…。

日本の土壌は豊かである!と信じて疑わなかったのですが、どうもそうではないないらしいです。

インセプティソル(発達未熟な土)断面の初期発達だけが見られる土。日本の水田の土も多くはこれに含まれる。水田にすると土壌が豊かになるとのこと。弥生時代からずっと稲作をしてきたと思っていましたが、水田をずっと手入れをして肥沃度を上げるという状態のようです。
(『土の教え 地球編 「土」を知れば、「食」がもっと面白くなる』矢内純太著 群羊社)

2024.09.26

3. かも

喜んで頂いて私も嬉しいです。ご迷惑でなければ少し私の考えを述べさせてください。地球が痩せているという関連について、温暖化で痩せている,或いは様々な自然障害が起きているという論調が多いのですが,私は、其れよりもっと深刻なのは,陸地から河を通して海に流れ込む栄養塩が激減してしまっているのではないかと言うことです。
有明海の海苔が色づかない。瀬戸内海では,底ドロを栄誉源にしている貝類や牡蠣が姿を消している。各地の海域で海藻が消えて,砂漠化した海域が広がっている。
此、温暖化による海水温の上昇だけでなく、海に流れ込む栄養塩が激減してしまっているからなのではないかと思うのです。
理由は簡単です。
山に砂防ダムが造られ、地方にもくまなく下水道が張り巡らされて,本来自然界に循環されるべき有機物が,人為的に,エネルギーを使って酸化分解され,更に排出される残留有機物は焼却されてしまっています。
川から海に流れ込むべき有機物が自然界に戻されることなく奪われてしまっているのです。
このことが全国全ての河川で起きています。
水清くして不魚住という先人の観察が其の儘日本の海域に発生してしまっているのです。そこに加えて,海水温が上昇して,海域では有機物の分解速度が更に上がってしまっています。
本来底ドロの栄養分を捕食している微生物が生存出来なくなり海が痩せて,海焼けが起きて砂漠化が進んでいます。
川をきれいにするという人間の欲望が,支援を破壊しています。
人口密度が上がって,川へ流れる有機物量が増えすぎて処分出来ない分が汚染しているという理屈で正当化しようとしていますが、本来、自然が生産した生産物は,どんな形にせよ自然界に返さなければ自然が痩せます。
有機物が多すぎて川が汚くてそこに魚が住めなくても,その川が流れ込んだ先の海では,その川の栄養分で海の生物の命が支えられているのです。
昔、富士川の流域で,製紙会社の排水の有機物が蓄積して,川が汚れ,ヘドロの海で魚も住めなくなっていると大騒ぎをして,川の有機物を全て取り除いてしまったところ川も海もきれいになったけれどそのヘドロから有機物を栄養にしていた海の生物が消えてしまって海が痩せてしまったと報告されています。
温暖化と相まって,急速に海が痩せています.サンマが採れないというのも海が痩せているからなのではないでしょうか。

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