研究
2024.08.07
アゲハ蝶の幼虫が蛹になるときの大きさが違うのはなぜ
robi
ゆずの木に生まれたアゲハ蝶の幼虫を昆虫かごで飼っています。
その時、小さいのに蛹になる幼虫もいたり、大きいのになかなか蛹にならない幼虫もいます。
どうして同じ種類の蝶なのに蛹になる幼虫大きさがまちまちになるのでしょうか。
不思議です。
2024.08.07
1. 尾崎克久(昆虫食性進化研究室)
日本人の間でも身長に個人差があるのと同様に、昆虫の体サイズにも個体差があります。幼虫期の食欲や栄養状態、周辺環境の影響など、色々な要因が個体差に影響すると思われます。実験用の飼育環境下で、同じ日に孵化した兄弟・姉妹の幼虫間でも発育の状態に個体差が見られます。
蛹になる直前の終齢幼虫の大きさは、メスが大きめでオスが小さめになる傾向がありますが、これも個体差があります。
このような個性があることで、環境が変化した場合も対応できる個体がいる可能性を高めると考えられています。