1. トップ
  2. 語り合う
  3. みんなの広場
  4. 海と土の大切さについて

みんなの広場

その他

2024.05.13

海と土の大切さについて

参照記事「研究館より」

かも

中村先生、読ませて頂きました。
私も以前から何度か投稿させて頂いておりますが、自然の大切さについて身にしみて感じております。
実は、私、定年後、家の周りで、野菜を作ったり果物を育てたり花卉を栽培したりしております。
その中で実感するのは、農業を巡る沢山のの誤解や間違いです。
例えば無農薬、有機栽培と言う間違い等です。
何より、炭素循環という考え方全くその通りだと思います。
そして温暖化対策としての脱炭素というのも実は間違いではないかと思い始めています。そのことは前回書かせて頂きました。
農業をしていて、一番感じるのは、無農薬栽培というのは完全な間違いだと言うことです。無農薬では、野菜を人類が生存を維持する規模では絶対に生産出来ません。
あらゆる殺菌、殺虫剤が出来たから、今安心して大量の農産物を消費出来るのです。沈黙の春という失敗もしてきましたが、其の間違いに気付いてきたから今日の農業があります。
農薬を使わずに育てようとしても、農薬を使わなければ、秋になって収穫する間際になって、リンゴが腐ってボタボタと落ちてしまうのです。葡萄も収穫しようとする直前になって、黒く腐ってしまうのです。害虫も、例えばキャベツでも、ブロッコリーでも消毒して害虫を殺さなければ、虫に食われて穴だらけになって、真っ黒にアブラムシが付いてしまって全く食べれなくなってしまいます。
一方で、有機栽培と言いますが、どんな植物でも有機物なくして育てることは全く出来ません。
確かに、化学肥料が出来た当初は、此で人類はいくらでも農産物を作れると誤解した歴史はあります。
それから学んで、今では、有機物なしの農業は考えられなくなっています。
農薬を使って、化学肥料を使って、バランスの良い土を作って、病害虫に冒さない健康な野菜を育てることが、一番おいしい野菜や果物になるのです。
そこに大きな誤解があります。続きます。

2024.05.18

1. かも

続きです。
最近テレビを見ていてひどく腹立たしいことがあります。
あの大阪万博の木造のサークルです。一体どういう視点で、今時、あの強大な木造のサークルを作ろうとしているのでしょうか。
木材が再生可能資源で、炭酸ガスを発生しないから、構築物に使うとでも言いたそうです。それを万博終了後は再利用するから無駄にはならないし問題ないと解説しています。
何よりあの量の優良な檜材と杉材です。集積材に加工して、間伐材を使っているからなどと言い逃れするのでしょうが、それにしても、あれだけの量の木材を日本建築の普通の住宅の内装材に使ったらどれだけの住宅建設に生かせるでしょうか。
とんでもない自然破壊です。
自然を守るとは、木を切らないことです。人工林だから間伐が必要だ等という理屈も林業者の勝手な理屈です。緑を減らせば、炭酸ガスの消費量が減るのです。それこそが温暖化の原因です。
私の農業の話に戻しますが、私は、畑から採れるものは雑草も含めて全て畑に戻しています。自然から収奪しないというのが原理です。
伝統的農法では、普通に畑から雑草を抜いて徹底的には除して、作物の根も葉も茎も全部取り出して廃棄してしまうと言う農業をやってきました。私はそれを全部畑に戻すことにしています。勿論種も戻りますから翌年はぞっくり芽を出しますがそれも又肥料です。秋に大量の雑草をすきこんで翌年の春にはすっかり分解してしまいます。冬の寒気の中でも有機物を分解するバクテリアが土の中にるのです。それで土から吸い上げたリンもカリも又土に戻せるのです。
自然から収奪したものは、全て自然に戻す。それが原理です。
人間が消費する穀物も野菜も、それを利用して残りを糞便として自然界に戻すことでカーボンサイクルが成立します。

2024.05.18

2. 中村桂子(名誉館長)

かも様
 自然についての、体験からのお考えありがとうございます。地球を活かして皆が楽しく暮らしていくにはどうしたらよいかを一人一人が考えなければならない時ですね。森のこと、農業のこと、水のことなど大事な問題がたくさんあり、簡単にはこれぞという答えが見つからないけれど、考えながら試みていくしかありません。大事なのは自然に対する謙虚さを忘れないことだと思っています。生命誌から学びながら考えますので、いろいろお教えください。
                           中村桂子

コメントする

お名前(ニックネーム可)
メールアドレス
コメント
アイコン
  • 入力いただいた情報は自動で掲載されません。
    当館の担当者が内容を確認の上、後日掲載させていただきます。
    掲載の折にはメールでご連絡いたします。
  • 内容によっては掲載されない場合があります。
  • メールアドレスは上記以外の目的に使用いたしません。