その他
2023.08.20
アゲハチョウの卵について教えていただけますか?
カプセルホテル支配人
ずっと知りたかったのですが、どこで調べたら良いか分からずにおりました。たまたまこのコーナーを見つけ、嬉しくなって投稿致します。
ミカン科の木を眺めていると、葉脈だけ残して食べ尽くされた葉の他に、変な形で食べ残しのある葉があり、そこでよくアゲハチョウの卵が見つかります。アゲハチョウの幼虫が卵と周辺の葉を食べずにいるのです。幼虫は脱皮した自分の殻を食べるそうで、そう考えると孵化前の卵を食べても不思議ではないと思います。幼虫が食べないのは、卵が何らかの忌避成分を発しているのではないかと考えたのですが、いかがでしょうか?
よろしくお願い申し上げます。
2023.08.25
1. カプセルホテル支配人
19日の土曜日に、アゲハの幼虫のいる小枝を持ち帰ったところ、1枚の葉の裏に色が変わり孵化寸前と思われる卵5個と黄色の卵1個を見つけました。この葉は卵の周りに微妙に食べた後が残っていました。
5匹の幼虫を期待していましたが、気がついたら卵のあった葉が食べられていました。ケースのどこにも赤ちゃん幼虫の姿がないので、きっと葉っぱごと食べられたのだと思います。ところが、不思議なことに黄色の卵は周辺の葉とともに残っています。ケースには他にも何枚か餌になる葉は入っていました。
残念な事に、幼虫が葉っぱを食べた時、一緒に食べたのが卵だったのか、孵化後の赤ちゃん幼虫だったのかどうかがわかりません。
昨日の20日、日曜日に投稿した後の出来事です。追記させていただきます。
2023.08.25
2. 尾崎克久(昆虫食性進化研究室)
問いをお寄せいただきありがとうございます。
しかし残念ながら、これについては知らないですね。
卵が同種幼虫に対して忌避物質を出すとか、同腹仔(兄弟)間の競合を避けるために親が卵の周辺に忌避物質を付着させるという昆虫が居ると聞いたことがあるような気がするのですが、アゲハチョウがそれを行っているのかは個人的に情報を持っておりません。
生の葉で幼虫を飼育することが多くないのでなんとも言えませんが、黄色い卵の周辺を残して幼虫が食べていたという様子を観察した記憶はありません。気にしていなかっただけかもしれませんが…。
一つ思い出したこととしては、植物が昆虫に卵を産み付けられたとき、その場所に有害な物質を集めたり細胞死を起こしたりして卵を落とそうとする防御反応を行うものがあるという論文を読んだことがあります。もしかしたら、そのような植物側の防御反応が原因となって、幼虫がかじらなくなるという現象があるのかも、と想像しました。
お役に立てず、申し訳ありませんが、
今度食草園で卵を見つけたら、周辺の様子を観察してみますね。
また何か発見したことがあればぜひご投稿ください。
2023.08.25
3. カプセルホテル支配人
お返事ありがとうございました。
たまたまだったのでしょうか、、、
卵と幼虫との関係について観察を続けようと思います。