表現スタッフ日記
2022.09.01
今森光彦さん、写真展開催に向けて
9月17日(木)からBRHで、今森光彦さんの写真展を開催します。
地球上に昆虫が誕生したのは、およそ4億年前と言われます。長い時間をかけて世界中で多様化し、今やもっとも種数が多いとされる昆虫たち。その生き方は、知ればしるほど、驚きにあふれ、不思議に満ちています。他の動植物との協力関係、だまし合い、かけ引き、といった関わりも、大きな面白さです。
本展では、今森さんが学生時代から今日まで撮影してきた世界の昆虫写真を中心に展示します。1枚の写真作品の背景には、昆虫を取り巻く世界、そして昆虫にアプローチするまでの今森さんの熱い好奇心と膨大な時間が詰まっています。ぜひ昆虫の歴史と広がり、今森さんの時間に思いを巡らせ、お楽しみください。
本展の企画にあたり、今森さんのアトリエを訪問する機会に恵まれました。今森さんは、30年以上前に滋賀県大津市のこの土地に出会い、農家さんが見放したような荒れた環境を、時間をかけて、生きものが集まる場所にしようと、取り組まれました。木を植え、草を移植し、季節に応じた手入れを続け(冬は野焼きもするそう!)、今では、多様な生きものが暮らす庭に。たとえばチョウなら、なんと70種が暮らしているそうです。カヤネズミの巣がここにあるんだよ、と教えてもらい、ときめきました。
アトリエでは、ひと足先に写真作品を見せていただきました。作品の画像は事前に拝見していたので、どんな作品かは知っていました。それでも「息を呑む」とはこのこと。写真作品を目の前にしたときの、引き込まれる感覚が忘れられません。今、生きものが「生きている」という姿に触れた、立ち会った、という感動を味わいました。オンラインで、デジタルデータで、観ることに慣れている時代だからこそ、目の前に大きく広がる紙焼きの写真作品の前に立ち、身体を使ってご覧いただきたいと思います。
地球上に昆虫が誕生したのは、およそ4億年前と言われます。長い時間をかけて世界中で多様化し、今やもっとも種数が多いとされる昆虫たち。その生き方は、知ればしるほど、驚きにあふれ、不思議に満ちています。他の動植物との協力関係、だまし合い、かけ引き、といった関わりも、大きな面白さです。
本展では、今森さんが学生時代から今日まで撮影してきた世界の昆虫写真を中心に展示します。1枚の写真作品の背景には、昆虫を取り巻く世界、そして昆虫にアプローチするまでの今森さんの熱い好奇心と膨大な時間が詰まっています。ぜひ昆虫の歴史と広がり、今森さんの時間に思いを巡らせ、お楽しみください。
本展の企画にあたり、今森さんのアトリエを訪問する機会に恵まれました。今森さんは、30年以上前に滋賀県大津市のこの土地に出会い、農家さんが見放したような荒れた環境を、時間をかけて、生きものが集まる場所にしようと、取り組まれました。木を植え、草を移植し、季節に応じた手入れを続け(冬は野焼きもするそう!)、今では、多様な生きものが暮らす庭に。たとえばチョウなら、なんと70種が暮らしているそうです。カヤネズミの巣がここにあるんだよ、と教えてもらい、ときめきました。
アトリエでは、ひと足先に写真作品を見せていただきました。作品の画像は事前に拝見していたので、どんな作品かは知っていました。それでも「息を呑む」とはこのこと。写真作品を目の前にしたときの、引き込まれる感覚が忘れられません。今、生きものが「生きている」という姿に触れた、立ち会った、という感動を味わいました。オンラインで、デジタルデータで、観ることに慣れている時代だからこそ、目の前に大きく広がる紙焼きの写真作品の前に立ち、身体を使ってご覧いただきたいと思います。
星野 敬子 (研究員)
表現を通して生きものを考えるセクター