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RESEARCH

葉緑体とミトコンドリアから
「生きている」を考える


真核生物の酸素呼吸の場であるミトコンドリアと、植物の光合成の場である葉緑体は細胞内共生によって生まれたオルガネラ(細胞内小器官)であり、起源は真正細菌です。共に独立生活をしていた名残のゲノム(オルガネラゲノム)が存在しますが、進化の過程で遺伝子の多くが核ゲノムに移行または消失しました。そのためミトコンドリア、葉緑体のはたらきにはオルガネラと核両方の遺伝子発現が必要であり、連携してはたらくしくみは複雑で未解明な点が多く残されています。複数のゲノムが1つの細胞で共にはたらく様子を知り、真核生物の生きるしくみを考えます。


葉緑体・ミトコンドリア研究を通して

DNAの二重らせん発見など、全ての生きものに共通のしくみを見出す研究の主役は、大腸菌などの原核生物でした。一方、私たちの目に見える生きものはすべて真核生物。オルガネラゲノムを含めると、細胞内には複数のゲノムがあり、その生きるしくみは原核生物とは段違いに複雑です。だからこそ、現在の豊かで多様な生きものの世界があるのです。そんな生きものをじっくり見つめ、普遍と多様をつなぐ活動を続けたいと生命誌研究館では考えています。
 

「生命誌アーカイブ」より

これまでの生命誌で取り上げた約600の記事の中から、葉緑体・ミトコンドリアと生きものの進化に着目した17の記事を紹介します。



 

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