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  3. 季刊「生命誌」44号

共通・多様・階層・歴史など生命の持つ本質を具体的な形で見せてくれるゲノムから生命の物語を紡ぐ方法を探っていると、自然誌の時代に多様な生きものを整理した分類学と人体を知ろうとした解剖学が気になります。
トークの坂井先生は、体が語るものは言葉にしきれないという実感を語ってくださいました。リサーチは一見正反対の絶滅と共生が進化の鍵を握るという共通点を見ます。サイエンティストライブラリーは初めて海外のA.コーンバーグ博士。酵素大好きという筋を通し、ノーベル賞受賞後、86歳の今も現役です。こういう方が減ったのが残念です。表現の挑戦は、まず、館のシンボルとも言える生命誌の階段がWebに登場です。階段を歩いて疲れることによる時間の実感を大事にしていますが、Webならではの探索もおもしろいでしょう。もう一つは、細胞の実態を探るCG作品「細胞くん」。はたらき者の分子たちの登場です。コメント歓迎です。そして、懸案だった英語カード。今後は定期的発信に努めます。新入館員肺魚くんもよろしく。(中村桂子)

TALK

解剖学の歴史
語りきれない人体とゲノム 

坂井建雄順天堂大学医学部 教授
中村桂子JT生命誌研究館館長

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SCIENTIST LIBRARY

アーサー・コーンバーグスタンフォード大学医学部 名誉教授

酵素に恋して

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CARD

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2004年年間テーマ

語る

人間の知的活動は、自然という書物を読もうとするところから始まりました。その中で科学は、数学という誰もが納得する方法で自然のもつ秩序を示してきました。しかし、研究が進むにつれて、秩序の奧にある混沌が見え、そこにふしぎがたくさんあることがわかってきました。宇宙、地球、生きもの、人間。それぞれが持つ、矛盾をも含んだ秩序を知るには、対象を分解し尽くそうとせずに、言葉やイメージの持つ力を活かして「語る」ことが必要だろうと思うのです。生命誌は生きもののもつ歴史物語りを語る知です。細分化した科学ではなく、自然そのものを知る「知」を創り出す第一歩がここにあります

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2025/1/18(土)

『肉食動物の時間』