生命誌研究26年間のあゆみ

細かく分析する機械論的な研究に対して、生きものを全体として考えるゲノムを基本に、自然の中の生きものらしさを小さな生きものに問う研究を続けてきました。技術の進歩を取り入れながら、本質を大切に新しい見方を追い求めます。

発生・進化に関する研究

●なぜ昆虫に翅があるのか ●がんにならない動物の話

●シャーレの中の進化の記憶

■ニワトリの遺伝子をもったハエのかたち ●DNAが描き出すオサムシの進化 ●実験室のキメラたち ●ミドリムシは動物？植物？

■【ゲーリング博士が語る目の進化の物語：ウォルター・ゲイツ】❷ ●ハエとエビの進化を探る — 節足動物の多様性に迫る遺伝子研究

●【ホヤの卵が教えてくれること】

表現研究
What’s DNA

●骨と形 ─ 骨ってこんなに変わるもの？●オサムシから進化を語る

●花のゆりかごと空飛ぶ花粉─ イチジクとイチジクコバチの共進化

■新しい形は土台から−解剖学で見直す付属肢多様化のしくみ ●なぜ今、クモなのか？胚発生が描く進化の道すじ

■新天地を目指して−陸上への引っ越しと器官のリサイクル ●形づくりを支える分子の形の変化

●脊椎動物の脊索はクモのどこ？●脳の形を決める未分化性と細胞増殖

●食性転換は食わず嫌いをやめるところから ●体節形成パターンを数理モデルで解く ●胚発生の比較から描き出す昆虫進化の全体像

■遺伝子の段階的進化が生む新しい植物の形 ●細胞のダイナミズムが生み出す左右相称の形

■手足の形づくりに見る普遍と多様

■標本から発生、そして進化を知る

■植物の世代を切換えるスイッチ遺伝子

■後ろ足の位置の多様性を生み出すしくみ

分子・ゲノムに関する研究

■RNAエディティングの進化 ●ミトコンドリアの核様体

■【生命をささえる運び屋分子】

■ゲノム解析から進化が見える — 枯草菌全DNA配列❸

■ミクロの世界の擬態❼ ■減数分裂の謎に迫る ─ 新しいRNAの働きの発見 ●遺伝子の中の厄介者，イントロンはどうしてなくならないか─ イントロンに感染した真核生物のゲノム

■ゲノムインプリンティング−世代に刻みこまれる時

■まわる分子との対話−ATP合成酵素のしくみを探る

■光合成に関わる蛋白質から知る植物の賢さ ■細胞記憶を支えるクロマチン⓬

■細胞性粘菌のゲノムでみる多細胞化の舞台裏

■遺伝子が「一生を過ごす」場としてのゲノム⓫ ■大腸菌の極で鼻のようにはたらくセンサー ■生きものの多様性を支えるゲノムの水平伝播

■環境と会話して変化するやわらかなゲノム ■減数分裂　多様さを生み出す厳格なしくみ

■生きた膜を支える脂質の分子運動❽

■4億年もRNAを書き換え続けてきた意味 ■組み合わせで進化した古細菌のtRNA

■不規則な収納が生む自由⓱ ■女王を育むロイヤラクチン ■発現調節配列の変化を探る

■脳の性差をつくるしくみを探る

■胎盤の多様化と古代ウイルス　ー　エンベロープタンパク質が結ぶ母と子の絆　ー

■父由来のミトコンドリアゲノムが消されるしくみ ■腸内細菌と宿主の肥満をつなぐ受容体 ■ヒトから知るエピジェネティクスと進化

■線虫が親から子に伝える「記憶」■ひとつの細胞の中のはたらく核と続く核

■光受容タンパク質から眼の進化を追う

細胞に関する研究

●プログラムされた細胞死

●鱗粉が描くモザイク画

●「翅」が語る生命誌

■ニッチ−時を越える細胞の“ゆりかご”

■オートファジーの現場をとらえる　細胞が自分を食べる理由

■細胞分裂の多様性を生み出すトレボキシア藻綱の細胞壁 ●ハネの細胞配列パターンのでき方

■長い旅をしてできる血管内皮細胞

■ハエの消化管から見る左右非対称な形づくり

■形を生み出す相互作用

■尾を非自己と見なすカエルの免疫系

■葉緑体と植物進化の光と陰

■腸の活発な新陳代謝を支える幹細胞とそのニッチ⓰ ■からだの中を動きまわる免疫細胞 ■高度な触覚センサとして活躍する小さな細胞 ■ウイルス感染細胞がたどる生死の分かれ道

■血管の「かたち」をつくる細胞たち ■細胞社会の情報運び役　メンブレンベシクル

■液胞へと荷物を運び容れる植物細胞の中のしくみ ■組織の秩序を保つ細胞の集団運動のしくみ❾

生きものに関する研究

■プラナリア - その生命力の秘密

■寄生植物の進化の系譜

■【雌と雄・この不思議な非対称性】

■【未知なる微生物世界】■【花をつけないシダ植物で花の起源を探る】

■【花が咲くということ】■【DNAでみた鳥の世界 ─ 分類から分化史まで】

■刺胞動物を探る　サンゴの一風変わった進化 ●【揺れる藻（も）の世界】

■光合成 ─ 生きものが作ってきた地球環境 ■バクテリアから生きものの基本を探る❻

■粘菌に知性はあるか？

■時を生み出すバクテリア ■ボルボックスで見る多細胞生物の形づくり

■メダカ−日本が育てたモデル動物

■アナログかデジタルか？滑らかな動きを生む進化 ■カイメンの幹細胞から見る多細胞化の始まり ■被子植物の繁栄を支える重複受精の瞬間を見る

■海底に潜むムシから探る脊索動物の起源

■巨大ウイルスから見える新たな生物界の姿❿

■ウイルスに寄生する「小さな核酸」■トマトの実を育む細胞壁の変化

■幼虫が昇る「大人への階段」

■寄生植物と宿主の根深い関わり ■イモリの再生と赤血球の不思議な関係

神経・脳・行動・人間に関する研究

■脳をのぞく- MRIが開く新しい言葉の世界❶

■キメラ胚で脳に迫る

■バターとチーズのどちらが好き? — 線虫の嗅覚研究が教えてくれること

■ジュウシマツの歌の＜文法＞■【縄文人は何を食べていたか-新しい科学が明らかにする日常】

■プラナリアの脳は何を語るのか

■自然と人工 ─ 縄文土器の変化と生きものの変化

■コウモリと環境との対話—超音波を用いて ■人間の条件—脳と言語、そして音楽❺ ■“こころの科学”のすすめ ■あらたな科学哲学の再生を求めて

■ヒト、サル、ロボットから探る、心の進化と発達

■「野生の科学」の可能性−イヌイトの知識と近代科学

■柔軟な脳のはたらきを支えるアストロサイト

■テナガザルの歌からことばの起源を探る ■他者の象徴としてのライオン

■生まれてから変化する柔軟な脳 ■ニューロン誕生に見る細胞社会の建設現場

■文楽ー家元・門閥なしに継承する独自の芸

■ウズラで見えた脊椎動物が季節をよみとるしくみ

■小鳥がさえずるとき脳内では何が起こっている？

■柔軟に変わる海馬の回路　 ■年を刻む冬眠物質

■まばたきは何のためにするのか？

■縄文人の核ゲノムから歴史を読み解く

■睡眠の進化を語る細胞の発見 ■生涯はたらくニューロンを支える脳の免疫担当細胞

■飢えからからだを守る脳の神経回路

■ニューロンを新天地へ送り出すサブプレートニューロン

種・共生・生態系に関する研究

■生命のシンフォニー　共進化する蝶と食草 ■人と琥珀−1万5千年の歴史

■【深海 ─ もうひとつの地球生物圏】

■化学物質でつながる昆虫社会 ■森林の多様性を解く ■カンブリア大爆発のころの地球　地質学と地球科学が描きだす生物進化

■熱帯雨林の植物研究 ─ 圧倒的多様性と消滅の危機

●チョウと食草をつなぐ味覚

■淡水魚アロワナが海を挟んで暮らしている理由 ■原始の生命体と地球の姿 ■環境が生んだあいまいな形態−カワゴケソウ科

■環境と文明の関係、そして近未来を語る年縞 ■共生のしくみ−植物と土壌微生物の遺伝子ネットワーク ■大量絶滅−生物進化の加速装置

■自然界に捕食者が存在することの意味 ■ヤマネコが語る西表島の生態系

■エゾサンショウウオと表現型可塑性 ■変転する大地が生み出す新しい文化 ●チョウの味覚から種分化を探る ●昆虫と植物が作る生態系の基盤

■共生の生まれる過程に見る生きものの柔らかさ ■生命惑星学へ　惑星のなりたちから生命を考える

■腸内細菌全体の遺伝子組成を計測する⓭ ■熱帯林樹木の多様性が続くしくみ ■多様な細胞分裂様式から見る植物の進化 ■生物活動の痕跡が示す大量絶滅の真相

■土は生きているー土壌生物が育む土壌環境 ■種の維持と分化はどう決まる ■進化と生態のつながりを示す周期変動

■有性と無性を組み合わせて多様性を維持するシダ ■関わりが生み出す昆虫の社会性

●味覚受容体遺伝子がむすぶ化合物と産卵行動

■多様は戦略の柔軟性から ■化学合成生態系の進化を追う　

■水圏生態系を支えるミクロな食物連鎖

■ボルネオ熱帯雨林の一斉開花の要因を探る ■イトヨの種分化を追って

■マトリョーシカ型共生が支えるシロアリの繁栄

■ボルボックスの仲間から多細胞化を探る

■共生細菌が生み出すゾウムシの硬い外骨格

研究・技術に関する研究

■電子線で膜たんぱく質を観る

■細胞をつくる ■チューリングの卵 — 生物の模様の秘密

■はたらいているDNAが見える ■ヒト人工染色体をつくる

■生きたオルネガラを見る ■コンピュータの中でつくる細胞

■ゲノムから進化を探る研究

■塩基配列に隠れた情報を探し出す─生物情報学の挑戦 ■言語とゲノムの意外な関係─かな漢字変換と遺伝子発見 ■ヒューマノイド・サイエンス−ヒト知能の新たな理解を求めて

■形が生まれる原理を見出だす

■頑健さを支えるしなやかさを計測する

■粘菌のふるまいに見る自己組織化の始まり

■ロバスト性を支える機構を解明する

■細胞膜の過剰生産が起こす細胞分裂

■分子が関わり合う人工細胞から生命を考える⓯

主な研究トピック（1993〜2001）、リサーチ（2002〜）を■、研究館の研究に関わる記事を●で示した。赤い数字は「生命科学の流れ」と研究の繋がりを表す。

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レクチャー

2025/1/18(土)

『肉食動物の時間』