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今号テーマ

変わるから見えてくる基本

「変わる」という直球だからこそ頭を捻りました。対談は、最近とても生きものっぽい建てものを作りホッとさせて下さる隈研吾さん。これからの街が美しく、暮らしやすく変わっていくのが楽しみです。リサーチは、教科書に書かれた染色体の構造が違うのではないかという前島一博さん。基本の基本が変わりそうです。学習と記憶という脳の機能を支える海馬の神経回路の変化をていねいに調べ分析と統合のみごとな例を見せる池谷裕二さん。新展開が楽しみです。サイエンティスト・ライブラリーは、魚の生殖一筋の長濱嘉孝さん。性決定遺伝子を探すうちに性転換という興味深い現象に出会います。表紙をご覧下さい。

今年はホームページの刷新をし、生命誌アーカイブをつくるという新しい一歩を踏み出します。活用して下さい。20年の蓄積をいかに生かすか。変わらないものから新しいものを生み出す挑戦です。(中村桂子)

TALK

偶然を必然に変える場所

隈 研吾建築家
中村桂子JT生命誌研究館館長

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SCIENTIST LIBRARY

長濱 嘉孝愛媛大学社会連携推進機構南予水産研究センター教授

魚と歩んだ生殖生物学

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CARD

記事のエッセンスが詰まったカード型の読みもの
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2012年年間テーマ

変わる

愛づる、語る、観る、関わる、生る、続く、めぐる、編む、遊ぶ・・・どれも「生きている」の大事な一面を表わす言葉ですが、今年は直球を投げ込みます。「変わる」です。つぼみだったバラがみごとな花を咲かせ、男の子がいつの間にかたくましい青年になる。それほどの変化でなくとも今日の私は昨日とは違っています。一方、そこには必ず変わらないものがあります。変わらないものを持ちながら変わる。38億年間それを続けてきたのが生きものです。社会も変わることを恐れてはいけませんが、底にある変わらないものも大切です。さまざまな現象に変と不変の微妙な組み合わせを見出しながら、「生きる」を考えます。

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レクチャー

2025/1/18(土)

『肉食動物の時間』