生命誌研究館の研究活動は、自然の中の様々な生き物の生き様を科学的に理解し、そのなかでのヒトの立ち位置を客観的に把握するという、当館の基本的な方針を踏まえたものです。法令に沿って実施すべき遺伝子組換え実験と動物実験について、生命誌研究館では以下の規定を定めて法令を遵守することはもちろん、上記の当館の基本方針にもとづいて、1つ1つの動物種と命を大切にすべく取り組んでいます。たとえば、法令が対象とする動物実験は羊膜類(哺乳類・鳥類・爬虫類)ですが、生命誌研究館では、多細胞動物の全てを動物実験規程の対象としています。また、自然界で採取した動物を研究に使う場合でも、可能なかぎり当館の実験室の中で増やして用いることとし、自然界での採集の数を減らす努力をしています。さらに、これらの実験についての講習会を、研究従事者だけでなく広く館員を対象として行い、遺伝子組換え実験や動物実験が関わる現代の諸問題について、科学を基にした理解と判断を館員全体で分かち合えるように努めています。2024年3月5日に実施された外部評価委員会では、2023年度のすべての動物実験について適正な実験管理が行われていることを確認いただくとともに、特に次の点で高い評価を受けました。「法令上の実験動物は、爬虫類以上の脊椎動物が対象であるが、JT生命誌研究館ではすべての動物種を実験動物として扱っており、JT生命誌研究館らしく動物を尊ぶ精神が生かされている。3R(※)の精神も遵守され合理的に実験動物が使われている。」
遺伝子組換え実験
遺伝子組換え実験の実施に際しては、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(平成15年法律第97号)」、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律施行規則(平成15年財務省・文部科学省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・環境省令第1号)」、「研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置等を定める省令(平成16年文部科学省・環境省令第一号)」等に基づき、「株式会社生命誌研究館 遺伝子組換え実験安全管理規程」を定め、「遺伝子組換え実験安全委員会」を設置し、実験の適正かつ安全な実施に努めています。
動物実験
動物実験の実施に際しては、生命科学の教育・研究における動物実験の重要性とその特質に鑑み、「動物の愛護及び管理に関する法律」(昭和48年法律第105号。平成17年法律第68号)、「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準(平成18年環境省告示第88号、改正平成25年環境省告示第84号)」、「研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針(平成18年文部科学省告示71号)」、「動物実験の適正な実施に向けたガイドライン(平成18年日本学術会議)」等に基づき、動物実験に関する理念としての3R(※)を基本として、「株式会社生命誌研究館 動物実験規程」を定め、「動物実験委員会」を設置し、科学的合理性に基づくとともに、動物の生命と福祉を尊重して、適正かつ安全な実施に努めています。上に述べたように、多細胞動物の全てを動物実験規程の対象としています。
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- 3R
Refinement:動物に無用の苦痛を与えないようにすること
Replacement:動物を用いない代替試験法を活用すること
Reduction:使用する動物数を必要最小限にすること