RESEARCH 01
生命誌研究の
これまでと今
生命誌の研究は、Evo-Devo-Eco(進化・発生・生態)として進められています。
25年間の研究と季刊「生命誌」の記事による「これまで」と、現在の研究者の声で綴る「今」を次へと続けます。
1993年
生命誌絵巻
多様な生きものが
長い時間の中で誕生した
歴史と関係を表現
協力:団まりな 画:橋本律子
くわしく 生命誌研究館を始める時「生命誌絵巻」を描き、生きものは38億年前に誕生した祖先細胞から多様化した仲間であることを表しました。もちろん人間もその一つです。
多様化の歴史をゲノムDNAから読み解く代表に、自然界のオサムシを選びました。実験室内のモデル生物で普遍性を追求するDNA研究だけでは読みとれない、生きもののもつ物語解読への挑戦です。世界中のオサムシが、進化にはDNAと地球の歴史が関わることを教えてくれました。
2003年
新・生命誌絵巻
生きものの歴史と
地球の動きの関係を表現
画:和田 誠
くわしく 10年目に、生きものと地球の歴史を重ねて描いた「新・生命誌絵巻」です。 38億年間の気候変化、大陸移動などが、時に絶滅も起こしながら豊かな生きもの界をつくりました。
一方、生きものや生きもの同士の関わりが地球の環境を変えます。そこで、多様化を代表する昆虫と植物の関わりに目を向けました。イチジクとその花粉を運ぶコバチの関わりから種分化の手がかりを探り、チョウが幼虫の食草を見分けて産卵するしくみを解き、進化・生態系を見ています。
2013年
生命誌マンダラ
個をかたちづくる
階層性を表現
画:中川 学、尾崎閑也
くわしく 開館20年、ゲノム解析が進みました。研究はゲノムのはたらきへと進んでいます。生きものは全て1つの細胞(受精卵)から始まります。同じゲノムがはたらく様々な細胞が生まれ、組織や器官として機能し、個を生み出す階層性を「生命誌マンダラ」として描きました。卵から複雑な個体が生まれる発生過程を見つめます。
オオヒメグモの卵の発生からは無脊椎動物と脊椎動物の始まりが、カエルとイモリの比較からは脊椎動物の普遍的な形づくりが見えてきました。
「生きているってどういうこと?」という問いに科学の目で向き合うのが生命誌です
季刊「生命誌」のこれからに向けて
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