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研究員レクチャー アゲハチョウの産卵行動に関わる味覚受容体

詳細

日時

2003/11/08(土) 14:00〜15:30

場所

JT生命誌研究館1Fコンファレンスルーム(入館無料)

出演者

尾崎克久 研究員
(昆虫と植物の共進化ラボ)

参加方法

※参加無料
※事前申込不要

内容

 ナミアゲハの幼虫はミカンの葉しか食べることができないので、メス成虫の正確な産卵場所選択は、次世代の生存を左右するとても重要な機能といえます。メス成虫は花の蜜を食料としていますので、自分自身は植物の葉を食べませんが、前足のふ節にある感覚毛で葉の“味見”をして、幼虫が食べられる葉であることを確認してから産卵します。このことから、感覚毛で働いている味覚受容体は、ナミアゲハとミカンの関係を強固に結び付ける鍵になると考えることができます。味覚受容体の遺伝子を研究することで、食草を変更しながら共通の祖先から現在のような多様なアゲハチョウ科に分化していった進化の歴史を解明できるのではないかと考えています。

産卵中のナミアゲハ雌成虫

このイベントを開催する研究員をご紹介

尾崎 克久 (室長)

  • 研究分野 昆虫学, 分子生物学, 生態学
  • 学位 博士(農学)

アゲハチョウを研究材料として、様々な生き物がどのように関わり合いながら「生きている」のか、分子の言葉で理解しようとしています。

チョウが食草を見分けるしくみを探る  昆虫食性進化研究室

レクチャーについて

JT生命誌研究館の研究員をはじめとするさまざまな分野の研究者が、探究と発見の日々をお話します。
進行形の研究、そこで考えたこと、苦労話など研究を身近に感じる絶好の場です。
レクチャーを聞いた後には、会場も一体となって話の輪が広がります。入場無料です。