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研究員レクチャー チョウと食草の共進化のメカニズム

詳細

日時

2005/06/18(土) 14:00〜15:30

場所

JT生命誌研究館1Fコンファレンスルーム(入館無料)

出演者

尾崎克久 研究員
(昆虫と植物の共進化ラボ)

参加方法

※参加無料
※事前申込不要

内容

 アゲハチョウの仲間は、幼虫が特定の植物しか食べないので、母親であるメス成虫がどの植物を産卵場所として選択するかが次世代の生存を左右します。メス成虫が植物種を識別する仕組みに変化が生じた場合、餌として利用する植物(食草)が変わり、住み分けによってそれまでとは異なる種類のチョウへと変化していったと考えられます。メス成虫は、前脚の先端部にある化学感覚毛を用いて、植物に含まれている化合物を認識し、その種類を手がかりに植物種を識別するので、産卵行動を刺激する化合物を受容する仕組がアゲハチョウたちの生存にも進化にも大きな影響を持っていると考えられます。化合物の受容に関わる遺伝子群を見付けることができれば、食草の変更を原動力とする進化の仕組を解明する手がかりになるのではないかと考えて、遺伝子を探索しました。これまでの研究で見つかった、産卵行動刺激物質受容システムに関与する遺伝子群についてお話しします

このイベントを開催する研究員をご紹介

尾崎 克久 (室長)

  • 研究分野 昆虫学, 分子生物学, 生態学
  • 学位 博士(農学)

アゲハチョウを研究材料として、様々な生き物がどのように関わり合いながら「生きている」のか、分子の言葉で理解しようとしています。

チョウが食草を見分けるしくみを探る  昆虫食性進化研究室

レクチャーについて

JT生命誌研究館の研究員をはじめとするさまざまな分野の研究者が、探究と発見の日々をお話します。
進行形の研究、そこで考えたこと、苦労話など研究を身近に感じる絶好の場です。
レクチャーを聞いた後には、会場も一体となって話の輪が広がります。入場無料です。