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研究員レクチャー イチジクとイチジクコバチの共生関係を結ぶ花の匂いの役割

詳細

日時

2012/02/18(土) 14:00〜15:30

場所

JT生命誌研究館 1Fカンファレンスルーム

出演者

岡本朋子研究員(DNAから進化を探るラボ)

参加方法

※参加無料
※事前申込不要

内容

 私たちが普段目にする“花”は、美しい色とりどりの花弁を備えています。自ら動き回って繁殖相手を見つけることができない植物は、このような花という広告を使って、自由に動き回る動物たちを誘い寄せ、花粉の運搬を託しています。しかしながら、25万種以上もある被子植物が全て派手な花を咲かせるわけではありません。では地味な花をつける植物は、どのようにして雄しべから雌しべへ花粉の受け渡しを行っているのでしょうか?

 イチジクは無花果とも書き、花を咲かせないまま果実になるように見えることからそのような字が当てられています。しかし、食べごろからほど遠い未熟なイチジクの“果実”を割ってみると、中に無数の小さな花が咲いていることがわかります。つまり、未熟な果実に見えるものは、花をたくさん抱え込んだ袋状の花序なのです。では、このように外から見えない隠れた花は、どのようにして他の花へと花粉を運んでいるのでしょうか?本レクチャーでは、イチジクの唯一の花粉媒介者であるイチジクコバチが花粉を運ぶ巧妙な仕組みを紹介し、花粉媒介の際に重要な役割を担う花の匂いに注目して議論していきます。 


アカメイヌビワの花のう(開花中)

 


アカメイヌビワの送粉者
アカメイヌビワコバチ

 


アカメイヌビワの花のうの断面。
内側についているのは開花中の雌花

レクチャーについて

JT生命誌研究館の研究員をはじめとするさまざまな分野の研究者が、探究と発見の日々をお話します。
進行形の研究、そこで考えたこと、苦労話など研究を身近に感じる絶好の場です。
レクチャーを聞いた後には、会場も一体となって話の輪が広がります。入場無料です。