詳細
日時
2011/12/17(土) 14:00~15:30
場所
JT生命誌研究館 1Fカンファレンスルーム
出演者
龍田勝輔研究員(チョウが食草を見分けるしくみを探るラボ)
参加方法
※参加無料
※事前申込不要
内容
ナミアゲハはミカン科植物の葉を食べる狭食性昆虫です。ですから、寄主植物(食べる植物)を正確に選ぶ必要があります。寄主植物の選択は雌親の産卵時に行われており、ミカン科植物の葉に含まれる10種類の化合物が必要であると言われています。雌親は直接ミカン葉を足でさわってこれらの化合物を感じることで、寄主植物を選んでいます。おもしろいことに、10種類の産卵刺激物質は単一の化合物では産卵を誘導せず、複数の化合物が混ざり合って初めて産卵を誘導することが産卵実験によって明らかになっていました。しかし、なぜ複数の化合物が必要なのか?また、雌親はその複数の化合物をどのように認識しているのか?といった謎についてはわかっていませんでした。
本研究では電気生理学という手法を用いて、アゲハが産卵に必要なミカン葉成分を受容しているかを調べ、先の疑問に対する答えを探してきました。今回のレクチャーでは今までの実験結果と、結果から導き出された答えについて紹介します。
ナミアゲハの産卵行動
レクチャーについて
JT生命誌研究館の研究員をはじめとするさまざまな分野の研究者が、探究と発見の日々をお話します。
進行形の研究、そこで考えたこと、苦労話など研究を身近に感じる絶好の場です。
レクチャーを聞いた後には、会場も一体となって話の輪が広がります。入場無料です。