詳細
日時
2015/03/21(土) 14:00〜15:30
場所
JT生命誌研究館 1階カンファレンスルームにて
出演者
小田 広樹 研究員
(ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ)
参加方法
※参加無料
※事前申込不要
担当
小田広樹 室長 (ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろう 細胞・発生・進化・研究室 )
内容
多細胞動物の誕生には、細胞をつなぐ分子(細胞間接着分子と呼ぶ)の誕生が重要だったと考えられていますが、多細胞動物誕生後も、動物の形態の多様化とともに細胞間接着分子は進化を遂げてきたことが分かっています。私たちの研究室は長年、細胞接着分子カドヘリンの進化の研究を行って来ましたが、その中で私たちはカドヘリンには遺伝子構造の違いとして動物の進化の歴史が深く刻まれていることを明らかにしてきました。しかしこれまでの研究では、そのような遺伝子構造の違いが意味する、接着分子の働き方の違いについて理解することができていませんでした。この問題に取り組むために、私たちの最新の研究では、昆虫のカドヘリン分子の形態を、特殊な顕微鏡を使って生理的条件下で直接観察する試みを行っています。脊椎動物のカドヘリンとは異なった仕組みが働いていることが分かりつつあります。レクチャーでは、この研究の背景と最新データを分かりやすくお話しします。
レクチャー終了後、希望者には研究室を案内します。
このイベントを開催する研究員をご紹介
小田広樹 (室長)
- 研究分野 発生生物学、細胞生物学
- 学位 博士(理学)
動物多様化の背景にある細胞システムの進化に興味を持っています。1) 形態形成に重要な役割を果たす細胞間接着構造(アドヘレンスジャンクション)に関わる進化の研究と、2) クモ胚をモデルとした調節的発生メカニズムの研究を行っています。
レクチャーについて
JT生命誌研究館の研究員をはじめとするさまざまな分野の研究者が、探究と発見の日々をお話します。
進行形の研究、そこで考えたこと、苦労話など研究を身近に感じる絶好の場です。
レクチャーを聞いた後には、会場も一体となって話の輪が広がります。入場無料です。