「生命誌」年刊号 (書籍)

季刊「生命誌」はカードとwebでお送りし、最後に本にまとめています。年間テーマを軸に一冊にまとめると一味違って「生命誌」が見えてきます。

2012 年間テーマ 変わる

『変わる』 生命誌年刊号 vol.73‐76
中村桂子 編集
季刊「生命誌」73~76号の内容を一冊の本にまとめました。
後ろ見返し「生命誌マンダラ」付き
(A5版変形サイズ・274ページ)
定価:本体1,905円+税/発行:JT生命誌研究館
発売:新曜社/発行日:2014.1.15

目次
語り合いを通して
研究を通して
人を通して
※画像をクリックするとサンプルページをPDFファイルでご覧になれます。
はじめに

「変わる」。昨年が「遊ぶ」と少々変化球でしたので、今年は思い切って直球で行こうと「変わる」にしました。

日常生活で接する生きものは、みごとな変化で存在感を示します。通勤路の桜並木がいっせいに花を開くと街の様子が変わり、通り過ぎる人々もいつもより晴れやかな顔になります。可愛かった男の子がいつの間にかたくましい青年になっていて驚くこともよくあります。これほどの変化でなくとも、人間も動物も植物も日々変わっていくところに面白さがあると言えるでしょう。

ところで、科学は本来変わらないものを求め、普遍的な法則を探るものですから、生きものにもそれを求めました。難しい作業でしたが、細胞とその中にあるDNAの発見が、地球上のすべての生きものは基本的には同じはたらき方をしており、祖先を同じくしていると考えてよいことを明らかにしました。そこで科学は、モデル生物を用いて生命現象を支える普遍的メカニズムを研究してきたのです。楽しい作業です。

しかしその中で、それだけでは生きものはわからないということが見えてきました。変わらないところがありながら変わるというところを知りたい。それには、さまざまな生きものを見つめていく必要がある。そこから生命誌が始まったのです。

近年、多様な生きものを見よう、これまでの常識を問い直してみようという動きが盛んになってきたように思います。本書で紹介する研究では、ミツバチ、シマリスというなじみの生きもので社会性や冬眠などを調べた結果、思いがけないことが見えてきました。深海は生きものだらけと言われるとドキリとします。脳でも植物でも、科学が日常の問いに近いこと(実はこれが難しい)を問い始めている現状がわかります。

そこには自然に学び、歴史に学ぶ気持があります。建築やゲーテ研究の話が、ピタリと私たちの気持に重なるのは、すべての分野で同じ動きが起きているということではないでしょうか。「変わらない」と「変わる」が入れ子になって新しいものを生み出していくのだと思います。

(中村桂子)

買上方法について

2012 生命誌年刊号

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