サマースクール 2007年度の報告

チョウのハネの形づくりラボのサマースクール
「細胞の変化を見ながら、チョウのハネのでき方を調べてみよう!」

当ラボの今年の参加者は、高校1年生の生徒さんと、高校生物のベテランの先生とのお2人でした。(お2人は別々の学校です。)

チョウのハネがどのようにしてつくられていくか、また、できあがったハネ(=成虫のハネ)はどのようなものであるかについて、(走査型)電子顕微鏡を用いて調べてもらいました。とくに注目してもらった点は、細胞のかたちの変化です。材料はモンシロチョウを使いました。

チョウのハネは、サナギの時期に大きな変化が起こってできあがります。モンシロチョウのサナギからハネの上皮組織を取り出した後、細胞のかたちを電子顕微鏡で見やすくするために「(上皮組織の)整形」を行ってもらいました。実体顕微鏡を見ながら、先を鋭く研いだ(2種類の)ピンセットと小さなハサミを使って行う細かい作業です。こうやって準備できたハネを、「型くずれ」しないように「凍結乾燥」し、電子顕微鏡用の「試料台」に接着します。成虫のハネについても、同様に「整形」を行い、「試料台」に接着します。これらのハネに、(「イオンスパッタリング装置」を使って)金を薄くコーティングします。これで、電子顕微鏡観察の準備は完了です。これを電子顕微鏡内にセットし、画面上にハネを拡大して映し出します。映し出されたハネの微細構造をみんなで見ながら話し合い、参加者のお2人には、自分なりにポイントを定めた写真を何枚も撮影してもらいました。

サマースクールの最後には、全員集まっての「発表会」があります。発表の「準備作業」については、使用する写真の選定・順序決め、発表のストーリーの作成など、主要な点はほとんど2人で進めていかれました。

短い期間とは言え、なんとか少しでも研究・学問のエッセンスを体感してもらい、またそれとともに、チョウのハネという対象を少しでも深く理解してもらうことが目標でした。そのため、実験中や発表準備中のときなどにも、できるだけ問題点・疑問点を話し合い、関連する問題についても紹介することを心がけました。なんといっても参加者のお2人の好奇心は旺盛なものでしたので、話は多岐にわたり、また、かなり高いレベルにまで及ぶこともありました。最後に「チョウに対する見方が変わった。」との言葉もいただいたりして、私にとっても終始「手応え」を感じさせてもらえた2日間でした。

吉田昭広(研究員)

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