研究員レクチャー

JT生命誌研究館の研究員が月に1回づつ、現在おこなっている研究について話します。
【入場無料・予約不要】

研究員レクチャー2013年度

第7回

日時
2014年2月15日(土)14:00〜
場所
JT生命誌研究館 1階カンファレンスルームにて
講師
佐々木 瑞希 研究員(ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ)
タイトル
節足動物にみられるクラシカルカドヘリンの多様性
内容

クラシカルカドヘリンは細胞と細胞を接着する働きをもつ分子で、動物の多細胞化や形態形成に重要な役割を果たしています。この分子は細胞膜を貫通し、細胞の外に接着機能をもつ構造が突出していますが、この細胞外の構造が動物種によって異なることが知られてています。この構造の違いと、動物の形態の多様性には関連があるのでしょうか。

節足動物におけるクラシカルカドヘリンの多様性をドメインの構造、さらにゲノム構造から比較したところ、オオヒメグモのクラシカルカドヘリンが祖先的な形質を持っていることが分かりました。進化の過程で祖先的な分子に何が起こったのか、さらにその結果どのようなことが起こったのか・・・想像してみると楽しいです

第6回

日時
2014年1月18日(土)第一部10:30〜/第二部13:30〜
場所
JT生命誌研究館 1階カンファレンスルームにて
講師
橋本 主税 研究員(カエルとイモリのかたち作りを探るラボ)
タイトル
原腸形成講義
内容

本レクチャーは、10月12日に行なわれた「かたちまつり3」の完結編と位置づけられるものです。「かたちまつり」当日には時間の都合で語られなかった「両生類の原腸形成」と「両生類から見た普遍モデルの構築」について時間をかけてお話しいたします。第一部・第二部どちらか片方だけのご参加でもご理解いただけるよう、それぞれを「一話完結」とし、できるだけ分かりやすく解説いたします。また、質疑応答を通して活発な議論を行なえる時間も十分に用意しますので、「かたちまつり」にご参加くださった皆様は消化不良を解消できるかも。もちろん「かたちまつり」不参加の方々は何にも洗脳されていない新鮮な思考でたくさんのご意見を頂戴できることを期待しています。

第一部:「両生類の原腸形成~完全版」
第二部:「脊索動物の原腸形成~普遍モデルの構築への挑戦」
詳細はこちらをご覧下さい[PDF]

第5回

日時
2013年12月14日(土)14:00〜
場所
JT生命誌研究館 1階カンファレンスルームにて
講師
西原 あきは 研究員(カエルとイモリのかたち作りを探るラボ)
タイトル
いろいろな両生類の原腸形成
内容

まんまるの受精卵は分裂を繰り返し、やがて大規模な細胞移動による配置換えを経て、頭尾・背腹・左右がはっきりとした形になっていきます。この民族大移動を行うのが“原腸形成過程”です。原腸形成もしくは原腸陥入という言葉は、高校の生物でカエルの卵を使って習われた(る)方も多いと思いますが、私たちの研究室ではその教科書に書かれている原腸形成運動がアフリカツメガエルでは少し異なるかもしれないということを以前、明らかにしました。
近ごろ、広島大学の両生類研究施設のご協力をいただき、アフリカツメガエルに加え、幅広く様々な両生類の原腸形成過程を観察し、比較することが出来ました。今回のレクチャーでは、いろいろな両生類の卵をご紹介しつつ、新しく見えてきた、両生類の原腸形成に共通な仕組みについてお話しします。

第4回

日時
2013年9月14日(土)14:00〜
場所
JT生命誌研究館 1階カンファレンスルームにて
講師
秋山-小田 康子 研究員(ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ)
タイトル
ヘッジホッグ・シグナルから考える動物の発生と進化
内容

ヘッジホッグは細胞間の情報伝達にはたらくシグナル分子であり、ショウジョウバエの体節形成や脊椎動物の神経管や翅芽のパターン形成など、発生のさまざまな局面で重要なはたらきをすることが知られています。わたしたちが研究しているオオヒメグモでは、胚発生の初期から頭尾軸の形成や背腹軸の向きの制御に中心的な役割を果たすことが明らかになってきました。
今回のレクチャーでは、動物の発生におけるヘッジホッグのはたらきを、わたしたちのオオヒメグモの研究結果とともに紹介します。そして、ヘッジホッグ分子の進化や機能の進化を考察します。

ハリネズミのイラスト

第3回

日時
2013年6月15日(土)14:00〜
場所
JT生命誌研究館 1階カンファレンスルームにて
講師
村田英克 チーフ(表現を通して生きものを考えるセクター)
タイトル
生きものを考えるための <ものづくり> 〜本・すごろく・マンダラ・映画〜
内容

私たちのセクターでは、季刊誌・展示・映像・WEB・グッズ・催しという6 つの媒体での<ものづくり>を通して、発生・進化・生態系を始めとするさまざまな分野で行われている研究に広く取材し、研究成果だけでなく、その過程や研究者の思いも含めて伝わるものになるようにと、さらに生命現象についての個別の知見を、38 億年を生きた多様な生きものたちが織り上げた「生命誌」という全体像の中で考えることができるようなものになるようにと、日々、試行錯誤を重ねています。具体的な事例から、考えたことをお話しします。

第2回

日時
2013年5月18日(土)14:00〜
場所
JT生命誌研究館 1階カンファレンスルームにて
講師
小田広樹 研究員(ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ)
タイトル
国際クモミーティングの報告 〜世界がオオヒメグモに注目する理由〜
内容

私たちの研究室がオオヒメグモの研究を始めて13年以上が経ちました。私たちの研究を見て、欧米の研究者も続々とオオヒメグモの研究を始めています。このクモ種の有用性は既に世界に広く認知され、アメリカのベイラー医科大学ではオオヒメグモのゲノムが読まれています。今年の2月にはイギリスのオックスフォードで、オオヒメグモの研究者が世界から集まって最初の国際ミーティングが開かれました。世界の研究者がオオヒメグモに何を期待しているのか?そして、私たちは何をしていくのか?オオヒメグモの研究の現状とこれからをお話ししたいと思います。


オックスフォードブルックス大学で開かれた国際クモミーティングの様子

第1回

日時
2013年4月13日(土)14:00〜
場所
JT生命誌研究館 1階カンファレンスルームにて
講師
蘇 智慧 研究員(DNAから進化を探るラボ)
タイトル
節足動物の進化を考える
〜特に多足類と鰓脚類の系統解析から分かったこと〜
内容

節足動物は鋏角亜門(クモ類)、多足亜門(ムカデ・ヤスデ類)、甲殻亜門(エビ・カニ類)と六脚亜門(広義の昆虫類)を含み、種数において最大な動物門である。近年の分子系統解析により、従来、多足亜門(ムカデ類)から進化してきたと考えられていた六脚亜門は、甲殻亜門に近縁であることが明らかになった。しかし、六脚亜門が甲殻亜門のどの系統から進化してきたのかは、まだ明らかでない。また、各亜門内の系統関係も非常に混沌しており、不明なところが多い。今回は多足亜門の解析結果を中心に節足動物の系統進化の問題を考えてみたい。

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