BRH公開セミナー2003年度の報告

タイトル
「左右相称動物の初期進化を考える」
日時
2004年2月27日
場所
JT生命誌研究館
プログラム
1:30~1:35
開会のことば
1:35~2:15
更科 功・三戸太郎(徳島大学工学部生物工学部)
「昆虫の体節形成機構における遺伝子プログラム」
2:15~2:55
秋山-小田康子・山崎一憲(JT生命誌研究館、JST)
「クモの初期胚発生~体軸形成と中胚葉形成の解析~」
2:55~3:25
丹羽 尚(理化学研究所/CDB/形態形成シグナル研究グループ)
「前口動物における付属肢の形態進化」
3:25~3:35
休憩
3:35~4:05
佐藤剛毅(京都大学フィールド科学教育・研究センター瀬戸臨海実験所)
「ナメクジウオの動物学-“あたま”の起源を探る-」
4:05~4:35
日比野拓(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻)
「棘皮動物の左右非対称性の確立分子メカニズム~左右相称動物の体軸はどのように対応しているのか~」
4:35~5:05
滋野修一・阿形清和(独立法人理化学研究所、発生・再生科学総合研究センター、進化再生研究グループ)
「扁形動物および軟体動物からみた左右相称動物における脳の進化と多様化プロセス」
5:05~5:30
小田広樹(JT生命誌研究館)
「アドヘレンスジャンクションの原始的状態と派生的状態~左右相称動物の系統関係に関する仮説~」
5:30~5:35
閉会のことば
タイトル
ボルボックスの形態形成運動に必須なキネシン遺伝子の働き 一 多細胞のシートが折り曲がる仕組み 一
日時
2003年6月20日
場所
JT生命誌研究館
講演者
西井一郎氏 (セントルイス・ワシントン大学)
内容

ボルボックス
(Volvox carteri)

ボルボックスは見事な球形をし、湖沼などでぐるぐると回転しながら泳いでいる緑色藻類である。個体はたった二種類の細胞-体細胞と生殖細胞- からなり、発生や進化のモデル生物として研究がなされている。ボルボックスの発生過程では、胚の裏表が完全に逆転する「inversion」と呼ばれる現象がおこる。西井一郎氏はこの過程を多細胞生物の形態形成運動のモデルと考え、その分子機構を明らかにするためにトランスポゾンを利用した突然変異体の単離を行った。今回のセミナーでは、inversionが途中で止まる表現型を持つInvA変異体を中心に報告していただいた。

ボルボックス胚のinversion(左→右):胚の前部半球には、phialoporeと呼ばれる開口部があり、そこから外側にめくれ返り始め、約45分間でに完全に裏表が逆転する。胚の直径は約80マイクロメートル。

InvAでは、トランスポゾンが微少管モータのキネシンをコードする遺伝子に挿入されている。野生型では、このキネシンはinversionの時期特異的に発現し、細胞と細胞を繋ぐcytoplasmic bridgeと呼ばれる構造に局在していた。この構造はinversion中に細胞の中央部から一端へと移動することが知られているが、InvA変異体ではその移動が抑えられていた。過去の研究から、cytoplasmic bridge近傍には微少管が走っていることが知られていた。よって、InvAタンパク質はこの細胞間の連絡構造を微少管にそって移動させることにより、細胞のシートを折り曲げているのではないかと考えている。

InvA:inversionが途中で止まってしまう変異体。これ以上反転できない。

InvAは、ボルボックスより細胞数の少ない近縁種(プレオドリナ、ユードリナ、パンドリナ、ゴニウム)にも存在しているようだ。また、これらの生き物の祖先となったと考えられる単細胞生物のクラミドモナスにも非常によく似たホモログが存在している。このように、inversionの研究を通して、多細胞生物の形態形成運動がどのようにして単細胞生物から進化して来たかという問いにヒントが得られるのではないだろうか。

タイトル
「Testing for Differences in Rates-Across-Sites Distributions in Phylogenetic Subtrees」
日時
2003年4月15日
場所
JT生命誌研究館
講演者
ダルハウジー大学 稲垣祐二博士
内容

It has long been recognized that the rates of molecular evolution vary amongst sites in proteins. The usual model for rate heterogeneity assumes independent rate variation according to a rate distribution. In such models the rate at a site, although random, is assumed fixed throughout the evolutionary tree. Recent work by several groups has suggested that rates at sites often vary across subtrees of the larger tree as well as across sites. This phenomenon is not captured by most phylogenetic models but instead is more similar to the covarion model of Fitch and coworkers. In this article we present methods that can be useful in detecting whether different rates occur in two different subtrees of the larger tree and where these differences occur.

Parametric bootstrapping and orthogonal regression methodologies are used to test for rate differences and to make statements about the general differences in the rates at sites. Confidence intervals based on the conditional distributions of rates at sites are then used to detect where the rate differences occur. Such methods will be helpful in studying the phylogenetic, structural, and functional bases of changes in evolutionary rates at sites, a phenomenon that has important consequences for deep phylogenetic inference.

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