ラボ日記
ラボ日記
研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。
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【貴重なサンプル】
 
佐々木剛
 生命誌研究館の構内の桜も紅葉真っ盛りとなり、秋の色が深まってきましたが、暦の上ではすでに立冬を過ぎているのですね。
 さて先週、私が以前に所属していた京都大学のDNA情報学分野(分子進化研究グループ)の研究室へ、大変貴重なサンプルをいただきに行ってきました。「貴重」というのは、サンプルの中にシーラカンスの肉片が含まれていたからです。-80℃で長期間(二十数年以上!)冷凍保存してあったものを一部いただいて来ました。シーラカンスは生きている化石の筆頭にあげられる生物の一つで、肺魚とともに四足動物(陸上に進出した脊椎動物)の起源を探る上で重要な位置を占める肉鰭類に属する魚です。一部組織だけであっても入手はきわめて困難です。今回は、シーラカンスのRNAを出発点とした実験を行う必要があり、いただいた肉片は状態の良いRNAが得られるサンプルとしてとても貴重です。それ以外にも、もう一度入手するには大変な手間と時間、費用のかかるサンプルも一緒にドライアイス入りの箱でいただいてきました。運搬中に温度が上昇してしまったり、転んで中身をぶちまけたりしたら目も当てられないと、とても緊張しながらも、無事に持ち帰りました。貴重な材料を使った研究を結実させるよう、大切に使わせていただきます。




[DNAから共進化を探るラボ 佐々木剛]
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