中村桂子のちょっと一言

館長の中村桂子がその時思うことを書き込みます。月二回のペースで、1995年5月から更新を続けています。

2019年11月1日

『生命的延伸』の発刊に思う

中村桂子

福音館から出版された絵本『いのちのひろがり』が中国訳に翻訳され、送られてきました。『生命的延伸』というタイトルです。中国語はわかりませんが、この文字を見て「ひろがり」という言葉の中に空間的ひろがり(延)と時間的ひろがり(伸)を感じとってくれたのだと思い嬉しくなっています。やまと言葉、動詞を看板にかかげて考えてきましたが、ここでは中国語、漢字のもつ力を感じました。言葉って面白いなあと思います。生かじりのデカルト哲学で知った「身体の本質は三次元の物理的空間に広がりをもつことである」としてそれを「延長」と呼ぶなどというフレーズも思い出しながらあれこれ考えています。中国の子どもたちがどんな風に読んでくれるでしょうか。楽しみです。

お友だちの一人である画家の木下晋さんが実際に中国へ行って描かれたパンダの絵本があります。野生のパンダの生態が描かれている一方、中国の人たちのパンダへの思いも伝わるこの本を思い出し、中国向け「生命誌絵巻」にはパンダを描くというのもありかななどと考えました。オーストラリアだったらコアラとか。

ひろがり(延伸)は、自然界だけでなく人間社会にとっても大事な言葉であるわけで、これからはそれも考えていきたいと思います。

ここまで書いたところで担当の川名が「上の小さい文字も面白いですね」と教えてくれました。

「38億年前に生れた小さな細胞に始まる歴史物語」と勝手に読み解きました。あたらずと言えども遠からずだと思うのですが。

みなさんからのご意見生命誌の広場より

RE:あるカマキリとの出会い

投稿日:2019.11.10 / ニックネーム:ミッキー

楽しいコメントをありがとうございます。私もワンちゃんと目が会うと気持ちが通う気がして楽しいです。ふと、以前上演されたセロ弾きのゴーシュのお話を思い出しました。宮沢賢治はきっと日常の生活のなかで、小さな動物たちと目を合わせ、気持ちを通わせていたのかなと思いました。

語り合いの続きは「生命誌の広場」へ

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