生命誌の広場

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中村桂子のちょっと一言

生きものの世界とAIの世界

投稿日:2019.02.11 ニックネーム:ミッキー

最近私がハマっているのは、胚発生の映像です。クモが発生時に前中後の3つの部分に異なる縞模様を作りながら からだ造りを進める映像や、カエルやニワトリの原腸形成運動の映像です。小田先生や橋本先生のレクチャーで見せて頂き、この目に焼き付いた映像です。生きものはどうしてこんなことができるのだろうか? なんと不思議で美しい光景なんだろうか! と思います。たった1つの受精卵が分裂と分化を繰り返し、「からだ」という複雑な構造物を創り上げる。これこそ “命の営み”だと思います。その光景を見ていると、とても穏やかな気持ちになりますね。

ところで最近、AIの勉強をしているのですが、登場するAI研究の先生方の中に、「AIは必ず人間を超える」とか「人間は、ちょっと複雑な機械だと考えればよい」などと仰る方がいます。失礼ながら、いくら偉い先生でも、なんと狭い了簡で研究されているのかと思ってしまいます。こんな先生方には“胚発生の映像”を見て頂き、生きものである人間とAIを同じ土俵で語ることの愚かさを考えて頂きたいと思います。

ただ、わたしはAIを全否定するつもりはありません。理由は、今の日本の状況、超高齢化と少子化です。国の総人口が減少する中で、少子化で労働人口がさらに減少し、長寿化で65歳以上の人口割合が増加します。すでに現在でも日本は労働者不足です。特に、必要な所に労働力がない状況だと思います。「AIは人の仕事を奪う」とささやかれ忌避される傾向にありますが、本当にそれでいいのでしょうか? もう少しAIについて勉強しながら考えてみたいと思います。

お返事

投稿日:2019.02.22 名前:中村桂子館長

最近の生きもの研究は、小さな世界を観ることができるようになったことがすばらしいですね。研究館の細胞の部屋はまさにそのような映像がたくさんです。是非いらして下さい。
AIは本質的に生命体とは異なりますので、異なるものが超えるはずはありません。それなのに超えるかのように思ってしまうことが危険だと思っています。

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