館長中村桂子からのご挨拶:2006年
ごあいさつ:2006年
「ようこそBRHへ」

 生命誌研究館を始める時に、その考え方の基本を書いた「自己創出する生命−普遍と個の物語」を筑摩文庫に入れていただけることになり、読み直しました。「21世紀は生命をスーパーコンセプトに」と願って研究館を始めた時の基本は、今も変らない、一生懸命考えてある(自分で言うのはちょっとはばかられますが)と思いました(手にとりやすい文庫になりましたので読んでいただけるとありがたく思います)。ただ、13年間の具体的試みの中でわかってきたことは、「生命」という言葉では、いくらスーパーコンセプトなどと張り切ってみても考えが進まないということです。これを「生きている」と「生きる」に砕くとよいことに気づいたところで、肩肘張らなくてもやるべきことが見えてきました。動詞で考えることの大切さを改めて実感しています。

 そこで今年は「関わる」。「愛づる」「語る」「観る」というテーマでの活動はそれぞれの年の年刊号にまとめました(これも是非お読み下さい)。昨年は「観る」について考えた結果、「生命誌から生れた世界観」が見えてきました。この世界を見ている「私」は、世界の外にいるのではなく、中に含まれています。しかも私は、長い生きものの歴史の中で生れたのであり、世界の中にあるすべてとつながっています。まさに「関わる」です。これまでの経緯は昨年のようこそBRHにあります。是非読んで下さい。

 研究館を訪れたり、ホームページに参加したりという形で皆さまの力で生命誌を育てて下さい。実は今年はホームページを刷新し、入りやすく、書きこみやすくするつもりです。是非どんどん参加なさって下さい。


(2006年5月15日 JT生命誌研究館館長 中村桂子)
Greetings
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