館長中村桂子からのご挨拶:2003年
ごあいさつ:2003年
「ようこそBRHへ」
 「生命誌研究館」も10周年です。生きものの面白さを知り、生きているということについて考え、生命を大切にする社会づくりにつなげる場として研究や活動を続けてきましたが、このような場の存在はますます強く求められていると実感しています。
 生命科学があまりにも「試験管の中の生命」に集中し、しかも社会からは、それを技術や産業につなげることだけを求められる状況になっているのがとても気になり、自然の中の生命、私たち人間の生命をよく見つめようとしてきたことも、ますます重要になっていると思います。
 研究館には、実験研究をするグループと表現法を研究して具体的なものづくりをするグループとがあります。両者の協力が私たちのユニークさ、オリジナリティーのもとであり、それを支えているのは皆が共有する価値観、Philosophy です。それは最初に書いた「生きものの面白さを知り・・・」ということですが、これを一言で表現する言葉を見つけました。「愛づる」です。物事の本質を見極めた時、自ずと生まれてくる愛を表現するやまとことば。まさに生きものの研究の基本です。10周年である今年はこの「愛づる」をテーマにし、全館の協力をより強くして、生きもののみごとさ、生きていることの大切さをさまざまな形で研究し、表現して行きたいと思います。秋には記念行事もいたしますので是非御参加下さい。
 昨年は、雑誌でなくカードとwebを組み合わせた発信をしたところ賛否両論。季刊の生命誌ジャーナルをまとめ「生命誌2002 人間ってなに?」という本を作りましたので、とくに「否」だった方、紙でゆっくりお読み下さい。カード、web、本の組合せ。今年も少しずつ改良しながらもう一年試みます。
 自然、生命、人間を基本にすえる立場から見ると、よい方向に向かっているとは思えない社会。小さな力ですが「愛づる」を基本に私たちらしい活動をしていきます。ご意見や助言をよろしくお願いいたします。生命について考える仲間として参加して下さい。
(2003年5月1日 JT生命誌研究館館長 中村桂子)
Greetings
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